一季出版株式会社

2021.08.13
2021/8/13 5月動態統計、ゴルフ場・練習場とも反動増が続く

経済産業省は先ごろ、「特定サービス産業動態統計」の令和3年5月分の集計結果速報を発表した。
それによると、同月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場、増減率は調査対象の見直しを行い不連続が生じているため経産省発表を採用)利用者数は99万331人で前年同月比31・1%の増加(昨年は29・4%減)、売上高は88億22百万円で前年同月比54・3%の増加(昨年は45・3%減)で、売上高・利用者数とも4カ月連続の増加となった。
5月の内訳は、利用料金収入が平日で39・0%の大幅増加、土・日祝日では61・4%の大幅増加となった。その他売上高では食堂・売店(直営)が82・4%増(63・0%減)、キャディフィ46・1%増(45・3%減)となった。利用者数は、平日で会員8・3%増(8・5%減)、非会員28・2%増(38・1%減)、土・日祝日は会員29・1%増(8・0%減)、非会員46・8%増(37・2%減)となった。
参考までに1~5月の単純合計(経産省は非連続があるとしてこの合計は出していない)では売上高31・2%増、利用者数26・5%増となり、昨年3月からのコロナ禍の影響と、特に昨年4月と5月は緊急事態宣言の発出に伴い大きく落ち込んでいたため、明かな反動増となるとともに今年4月に松山英樹プロがマスターズで日本人初の優勝を遂げてゴルフ人気に拍車がかかったようだ。

今年5月の18ホール換算は、前年同月と営業ホール数が1・2%増加し、利用者数29・0%増、売上高49・9%増。客単価(1人当たり利用額)は8908円で、前年同月比1245円、16・2%の反動増となっている。1日当たりの利用者数は124・9人で前年同月比24・1%の増加となっている。驚異的な増加が続くが、18H換算利用者数の3634人は2019年5月の3873人、2015年5月の4100人には及ばないので、コロナ禍の規制もありまだ絶頂期にはなっていない。
一方、5月のゴルフ練習場は、売上高が前年同月比50・6%増、利用者数は土・日祝日で47・5%増、トータルでは36・4%増となった。売上高は8カ月連続増、利用者数は昨年7月から11カ月連続の増加と〝特需〟が続いている。
1打席当たりにすると今年5月は154・7人で前年同月の116・9人より37・8人増えた。過去の単月の最多は2009年5月の148・3人で、季節的に一番利用者の多い5月でも今世紀最多となっている。ちなみに2009年は石川遼プロが18歳で史上最年少の賞金王を獲得し、宮里藍プロも同年に海外初優勝を遂げており、練習場にも通う人が多いブームとなっていた。

なお、コロナ禍の反動で今年5月は多くのサービス業で反動増が続いた。対事業所サービスでは10業種中8業種が増加、ゴルフ場などを含む対個人サービス業では10業種中全10業種で増加。特に結婚式場2907・7%増、遊園地・テーマパーク1974・8%増、フィットネスクラブ842・1%増など驚異的な反動増が続いている。

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※「ゴルフ特信」第6680号より一部抜粋

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