一季出版株式会社

2024.02.23
2024/2/23 ゴルフ人口減も女性比率はコース、練習場とも2割突破

「レジャー白書2023」(公益財団法人・日本生産性本部の余暇創研)の概要は、コロナ禍の行動規制緩和により、外出を伴う余暇が回復しており、今回はゴルフ(コース)やゴルフ(練習場)での男女年代別参加率や構成比等を紹介する。
コース参加率で最も高いのは、男性(男性全体の参加率は1・0P減の8・3%)70代の14・8%だが前年の16・9%より2・1ポイント低下、コロナ初期の19・1%と比較しても4・3Pダウンし、団塊の世代に大きく影響した結果となった。以下、男性の60代は12・3%で前年比は0・9Pダウンだが20年の11・3%より1・0P上昇した。また50代は2・2P減の8・9%と再びダウンした一方、40代が6・9%で1・5Pアップした。次の30代は0・6P減の6・1%、20代は0・7P減の2・4%、10代は前年3・4%あったポイントが消えた。
男性のゴルフ練習場では70代の14・4%(2・1P減)、50代9・6%(0・2P減)、60代8・6%(3・8P減)、40代6・5%(1・1P増)、30代6・5%(1・1P減)、20代2・9%(0・2P減)など、40代以外は減少が目立ち、特に21年に増えた若者と60代や70代の高齢者の落ち込みが目立った。

一方女性のコース参加率では、特に60代が5・4%(2・6P増)で大幅に増加、70代2・6%(0・2P減)、50代2・4%(0・3P増)、30代1・8%(0・4P増)、40代1・7%(前年同)となったが、前年に3・0%(0・4P増)で年代別トップだった20代が0・5%(2・5P減)と大きく下落した。練習場も60代が5・1%(2・3P増)、50代が2・8%(0・3P増)で目立ったが、その他の年代は減少となった。
これで男女ゴルファーの構成比は、コースが男性76・7%(3・7P減)、女性23・3%(3・7P増)、練習場は男性74・4%(2・9P減)、女性25・6%(2・9P増)と、女性はコース、練習場とも2割を超えた。
女性は60代中心に50代もコースと練習場ともに増加するなど、昨年6月にJGAが女性ゴルフの日を始めるなど女性ゴルファー振興に力を入れたことも影響したようだ。コロナでの行動規制が緩和されて、若者の参加率は練習場、コースとも下がったが、家計調査では20代や50代でもゴルフ用具を消費する月が出てきており、下がった年代でも再び盛り返す可能性はあるようだ。

今回の統計は少子高齢化で特に練習場では厳しい結果が出たが、ゴルフ場はまだ入場者数が比較的堅実でそれほどの悲壮感は少ないものの、女性や団塊ジュニア世代などまだ伸びしろのある層を育成していかないと、持続可能性としては早期に困難が到来する可能性も否定できなくなりそうだ。
ちなみに前回の2021年分特別調査で驚異的な参加率をはじき出していた80代(コースの全体参加率9・0%、男性17・7%、女性3・5%)は、残念ながら調査対象となっていない。ゴルフ人口×平均回数でゴルフ場利用者数に到達しないのは、利用回数の少ない若者を合わせて平均としているためとみられる。例えば高齢者の平均回数のみで集計すると平均20回近くなっているとみられる。

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「ゴルフ特信」第7006号より一部抜粋

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