一季出版株式会社

2023.08.01
2023/8/1 全国営業中ゴルフ場数は2133コースに

全国営業中ゴルフ場は2133コースを数え、昨年同期に比べると7コース、率では0・33%の減少となった。昨年同期の0・51%減から0・18ポイント少なくなっている。
営業中ゴルフ場数は、平成16年の2356コースがピークとなっており、今年4月末時点との比較では223コース、9・47%減少している。平成20年以降16年連続で減少しており、営業中ゴルフ場の縮小に歯止めがかからない。
営業中ゴルフ場を都道府県別にみると千葉県が157コース(前年比1コース減)でトップ、以下、2位兵庫県151コース(同)、3位北海道142コース(前年比2コース減)、4位栃木県119コース(前年と同)、5位茨城県113コース(同)、6位静岡県88コース(同)などと続く。100コース以上は5道県で、最少営業ゴルフ場数は島根県の8コースとなっている。

また、令和5年4月中旬調査段階における暫定閉鎖ゴルフ場数は全国で49コースとなり、前年より12コース減少している。
暫定閉鎖49コースの都道府県別内訳は、福島県の7コースが最多で、以下、北海道、栃木県各6コース、群馬県、長野県、兵庫県各4コース、茨城県、千葉県、岡山県各3コース、埼玉県、和歌山県、香川県、大分県、熊本県各1コースと続いた。東西別でみると、東日本36コース、西日本13コースと、明らかに東日本の方が多い。
この1年間の新規閉鎖動向は、長野県2コース、北海道、宮城県、栃木県、群馬県、静岡県、三重県、兵庫県、岡山県、山口県、香川県、熊本県各1コースのトータル13コースにのぼった。この13コースの内、暫定閉鎖中にカウントしているのは5コースで、あとの8コースは閉鎖や営業終了から期間が短いか流動的なため、暫定閉鎖中にカウントしていない。
暫定閉鎖中に入れたのは、茶臼山GC茶臼山コース(長野県)、サンフォレストGC(岡山県)、周防CC(山口県)、詫間CC(香川県)、植木CC(熊本県)の5コース。

茶臼山GCと周防CC、詫間CCは、ゴルフ場用地を第三者に売却する方針としている。茶臼山GCは、令和3年の豪雨で被害に遭い復旧のためクローズしたままの状態で経営会社が民事再生法を申請、ゴルフ場用地を売却する再生計画が今年3月い認可決定確定した。詫間CCは、赤字経営が続く中でコロナ禍による売上減が追い打ちし、老朽化している施設の維持が困難として令和4年9月末にゴルフ場の営業を終了している。
植木CCは経営会社・㈲友宝開発が令和4年12月に破産手続きを開始しているが、コロナ禍の減収でコースを閉鎖(4年6月一杯)して不動産を売却せざるを得なかった模様だ。
暫定閉鎖中にカウントしていない8コースのうち、ともに3月末閉鎖で、跡地をアウトドア体験型複合施設に転用する近鉄浜島CC(三重県)と、ゴルフ場が所在する神戸市による産業団地転用の西神戸G場(兵庫県)の2コーで別事業が明確化している。あとの6コースについては、メガソーラーへの転用を検討している。
メガソーラーへの転用は、これら6コースに加え、暫定閉鎖中の茶臼山GC、サンフォレストGC、周防CCもそうだ。

この1年間で閉鎖から暫定再開場したのは、鳴尾GC(兵庫県)と旧・仙養ケ原GC(広島県)だ。
鳴尾GCは、昨年1月から9月末までクローズしグリーンサンド化改修工事を実施し、10月にリニューアルオープンした。グリーンの芝生に、同ゴルフ場で育った高麗芝のナルオターフを採用している。
旧・仙養ケ原GCは、経営者の急逝やコロナ禍、累積赤字を理由に2020年5月にゴルフ場を閉鎖した。ところが、同ゴルフ場に隣接するキャンプ場経営事業者が、経済産業省(中小企業庁)の事業再構築補助金を活用して同ゴルフ場の再興を図ることとなり、昨年10月からコース名称を「ゴルフパーク仙養」と変更し、パブリック制で営業を開始している。
なお、今回暫定閉鎖中としてカウントした、安八パブリックGC(岐阜)は、ホームページで2023年4月22日にオープンしたと案内している。

関連記事:2023/1/24 全国営業中ゴルフ場数は2132コースに

「ゴルフ特信」第6935号より一部抜粋

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