一季出版株式会社

2021.04.04
2021/4/4 景気ウォッチャー1月、先行き判断は明暗が分かれる

内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和3年1月調査が、8日に公表された。ゴルフ場は、天候に恵まれ来場者こそ好調ではあるが、新型コロナウイルスの感染再拡大によって現状、先行きとも厳しい判断となっている。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は6地域(12月6地域)計8人(10人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は0人(2人)、〝変わらない〟は2人(5人)、〝やや悪くなっている〟は4人(1人)、〝悪くなっている〟は2人(2人)という結果だった。独自にDIを算出すると12月は25となり、前月の42・5から17・5ポイント(以下、P)も下落した。5カ月振りの下落となった。

1月は新型コロナウイルスの再拡大で11都府県に緊急事態宣言が発出され、天候面では降雪によりクローズを余儀なくされたゴルフ場もあった。こうした要因から東海地域(支配人、やや悪くなっている)や九州地域(従業員、やや悪くなっている)は、入場者が減少したと説明している。中国地域(営業担当、変わらない)では、「緊急事態宣言が発令されて移行、コンペの予約キャンセルが増加し、予約状況が低迷している」という。一方で、「降雪や寒波もなく、順調に予約は入っている。新型コロナウイルス感染予防対策をした上で、高齢の客も元気にプレーしている」(甲信越地域、経営者、変わらない)とする説明もあった。
『先行き判断』は6地域(12月6地域)計10人(9人)が回答した。〝良くなる〟は1人(1人)、〝やや良くなる〟は2人(0人)、〝変わらない〟は1人(2人)、〝やや悪くなる〟は3人(3人)、〝悪くなる〟は3人(4人)。この結果、先行きDIは37・5で前月の27・5より10Pの上昇となっている。

新型コロナウイルスが一向に収束しない現状から先行きを憂うウォッチャーが多かった。しかし「気温が高くなり、客の動向も上向く。それに加えて、新型コロナウイルスも収束に向かうことを願っている」(南関東地域、経営者、良くなる)、「2~3月後は、新型コロナウイルス対応型ビジネスへの転換とその支援策が進んでいると信じたい」(甲信越地域、経営者、やや良くなる)と期待を込めて先行き判断を下したウォッチャーもいた。1月は明暗が分かれたが、DIでは「良い」の方にやや傾いた形だ。

なお、業種全般の1月のDI(原数値)は、現状判断が30・1で前月比6・4Pの下落、先行き判断が41・5で前月比5・4P上昇となっている。

関連記事:2021/2/28 景気ウォッチャー12月、新型コロナ第3波で現状悪化

※「ゴルフ特信」第6619号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら