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2021.02.28
2021/2/28 景気ウォッチャー12月、新型コロナ第3波で現状悪化

内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和2年11月調査が、12日に公表された。ゴルフ場は、天候に恵まれ来場者こそ好調ではあるが、新型コロナウイルスの感染再拡大によって現状、先行きとも厳しい判断となっている。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は6地域(11月6地域)計10人(8人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は2人(7人)、〝変わらない〟は5人(0人)、〝やや悪くなっている〟は1人(0人)、〝悪くなっている〟は2人(1人)という結果だった。独自にDIを算出すると12月は42・5となり、前月の65・6から23・1ポイント(以下、P)も下落した。5カ月振りの下落となった。

12月は天候に恵まれ、「降水量が少なく、温暖な日が多く、稼働率の高止まりが続いている」(南関東地域、経理担当、変わらない)、「8月頃から新型コロナウイルス感染症の影響が少なくなり、順調に推移している」(東海地域、支配人、変わらない)など来場者が好調だった。ただ、好調なのは個人客で、法人利用やコンペ需要は低迷したままとなっており、客単価も落ち、ウォッチャーの8割が変わらないから悪い方向に判断している。
一方、『先行き判断』は6地域(11月6地域)計9人(9人)が回答した。〝良くなる〟は1人(0人)、〝やや良くなる〟は0人(0人)、〝変わらない〟は2人(1人)、〝やや悪くなる〟は3人(6人)、〝悪くなる〟は4人(2人)。この結果、先行きDIは27・5で前月の22・2より5・3Pの上昇となっている。

DIの上昇は、南関東地域の経営者が〝良くなる〟と判断したためで、あとの地域をみると11月と変わらないかむしろ悪い状況となっている。
11月ごろから新型コロナの第3波が到来し、感染者数が増加し続けており、「高齢者のゴルフプレー意欲が減退し、来場者数の動向に悪影響を及ぼすものと考えられる」(南関東地域、経理担当、悪くなる)、「現在の予約は、1~2月が悪く、3月は例年と変わらない状況」(中国地域、営業担当、変わらない)、「2~3か月前の早めの予約が多いコンペの数が、新型コロナウイルス感染症のため減っていると思われる」(東海地域、支配人、変わらない)と、来場者へのダメージを懸念している。
なお、業種全般の11月のDI(原数値)は、現状判断が36・5で前月比9・6Pの下落、先行き判断が36・1で前月と同となっている。

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※「ゴルフ特信」第6605号より一部抜粋

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