一季出版株式会社

2021.03.31
2021/3/31 2020年動態統計、コロナ禍でG場売上高17・1%減

経済産業省は先ごろ、「特定サービス産業動態統計」の2020年12月分と令和2年年間の速報を発表した。
それによると、12月速報分を含む2020年1年間(対象は経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)のゴルフ場利用者数は849万9860人で前年比8・5%の減少となり、2年振りの減少となった。売上高は760億700万円で、前年比17・2%の大幅減少となり、2年振りの減少となった。動態統計のゴルフ場データでは利用者数、売上高とも過去最大の落込みで、記録にも記憶にも残る1年であった。

年間データでは利用者数の内訳は、平日が会員2・8%増、非会員11・1%減、土・日祝日が会員3・1%増、非会員16・8%減。利用者数トータルでは会員が3・0%増、非会員は13・3%の減少で、会員がアクティブ化した一方で非会員の利用が大幅に落ち込んだ。売上高の内訳では利用料金収入が15・4%の減少(平日14・8%減、土・日祝日16・0%減)、キャディフィが17・2%減、食堂・売店(直営)が24・3%減となった。客単価は8942円で前年比9・4%下落し、同調査で初の9千円割れとなった。
12月の速報ではゴルフ場の利用者数は66万2638人で前年同月比4・6%の増加、売上高は66億02百万円で前年同月比0・5%の増加となった。平均営業日数は9・4%減の20・0日だった。利用者数は平日が会員15・2%増、非会員12・8%増、土・日祝日は会員0・4%増、非会員14・3%減だった。利用料金収入は平日14・7%増、土・日祝日12・4%減だった。

2020年は新型コロナウイルス拡大の影響により、全国に緊急事態宣言が発令された4月は利用者数37・7%減、売上高49・1%減、5月も30・8%減、46・0%減、6月は19・6%減、34・1%減、7月は9・2%減、19・6%減と続き、8月は利用者数10・0%増、売上高は横這いの0・0%まで回復。しかし、9月は8月や前年9月の反動で利用者数6・5%減、売上高に至っては13・9%の大幅減少、10月は利用者数1・7%増、売上高は6・1%減。11月3・2%増、売上高4・2%減、そして12月はともにプラス圏まで浮上した。コロナ禍でも3密を避けられるスポーツとして回復したゴルフ場だったが、年間で見ると記録的な落込みだった。
コロナ禍で好調だったゴルフ練習場の年間統計は次号以降に報じるが、対個人サービス10業種で、最も売上高の落込みが少なかったのはゴルフ練習場だけで、ゴルフ場の落込みはそれでも少ない方だった。

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※「ゴルフ特信」第6617号より一部抜粋

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