一季出版株式会社

2021.02.09
2021/2/9 10月家計調査、プレー支出は4・9%減も用具大幅増

総務省統計局の「家計調査」(家計消費編、二人以上世帯)によると、今年10月の消費支出額は1世帯当たり28万3508円で前年同月比は実質1・9%(名目1・4%)の増加となり、名目では2月以来の増加となった。二人以上世帯の勤労者世帯実収入が1世帯当たり54万6786円となり、前年同月比で実質2・5%(名目2・0%)の増加となったことが影響したとみられる。
10月のゴルフ関係をみると、ゴルフ用具の支出が113円で、前年同月比では197・4%の増加と2カ月振り増加、ゴルフプレー料金は836円で4・9%減となり、3カ月振りの減少であった。

世代別でみると、8月以降ゴルフへの消費が戻ってきた主力の60代が回復したことが全体を押し上げた。10月はその60代がゴルフプレー料金で頻度20回(3カ月連続同、前年同月比11・1%増)、消費支出は1448円(8月1368円、9月1425円、前年同月比20・3%増)で、8月以降月別消費でも今年最多となった。70歳以上はプレーが18回、1107円で回数は12・5%増、金額は4・4%減となり、引き続き60代に次ぎゴルフプレーへの支出が多かった。またゴルフへの消費が伸びた代表世代の30代はプレーが6回で200%増、支出が333円で69・0%増となり、40代の5回、311円を上回った。29歳以下も3回、142円で前年同月比にして回数で200%増、金額で43・4%増となった。

ゴルフ用具では29歳以下が3回、334円で他の世代を大きくリード、前年同月のデータが計測されていないことから激増したことがわかる。次に60代が2回、200円で100%増、115・1%増、70歳以上が2回、123円で100%増、720・0%増と伸びた。30代も1回で178円ながら前年データが少なく、実質的に29歳以下に次ぐ伸びと考えてよさそうだ。
1~10月のゴルフ用具累計をみると、29歳以下は4回、364円で、今年のほとんどを10月の3回、334円で記録したことになる。10月の25~34歳の区分では1回、101円であることから10月に24歳以下の世代の用具支出が多かったことになる。用具の世代平均では13回、912円で30・0%増、13・3%減とマチマチながら、30代が10回、1013円で66・7%増、634・1%増と激増している。また70歳以上も11回、802円で22・2%増、6・9%増と伸びている。

1~10月のプレー料金支出の累計では99回、6217円で16・8%減、19・3%減とともに減少しているが、若者世代は大きく増加した。
29歳以下が17回、760円で増加率では240%増、91・9%増と他の世代をリード、30代も34回、1871円で100%増、50・3%増と大幅に増やしている。40代は46回、2572円で12・2%増、1・1%減と強くはないが回数では増加した。70歳以上は144回、8742円で17・7%減、10・1%減、主力の60代は150回、9652円で13・8%減、18・6%減と回復傾向にあるが、50代は62回、4215円で38・6%減、51・7%減と戻りが鈍くなっている。
10月は経産省の動態統計をみてもゴルフ練習場で特需状態が続いており、若者のゴルフへの傾倒は家計調査にも反映されている。

関連記事:2021/1/22 9月家計調査、プレー支出は増加も用具は大幅減

※「ゴルフ特信」第6596号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら