一季出版株式会社

2021.02.08
2021/2/8 10月動態統計、練習場年間累計の利用者数ついにプラス

今年10月の「特定サービス産業動態統計」速報が経済産業省から発表された。
10月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)利用者数は92万3959人で前年同月と比べて1・7%の増加、売上高は85億64百万円で前年同月比6・2%の減少となり、利用者数は2カ月振りの増加、売上高は2カ月連続の減少となった。

利用者数、売上高は新型コロナウイルス拡大の影響により、全国に緊急事態宣言が発令された4月は37・7%減、49・1%減、5月も30・8%減、46・0%減、6月は19・6%減、34・1%減、7月は9・2%減、19・6%減と続き、8月は利用者数10・0%増、売上高は横這いの0・0%まで回復。しかし、9月は8月の大幅増や、前年9月の消費税増税に伴う駆け込み需要等の反動で利用者数6・5%減、売上高に至っては13・9%の大幅減少だった。10月の結果で1~10月累計では売上高が20・2%減と依然厳しいものの、利用者数は10・8%減まで戻ってきた。

10月の内訳は、利用料金収入が平日、土・日祝日とも4・1%減となった。その他売上高では食堂・売店(直営)が14・7%減と依然厳しいが、キャディフィは5・5%減となり、セルフプレーからキャディ付きに戻りつつある結果となった。
利用者数は平日で会員12・8%増、非会員0・8%増、土・日祝日で会員9・6%増、非会員7・0%減となり、主に非会員が土・日祝日に非アクティブ化し、押し下げた結果となった。
10月の18ホール換算(本紙で集計)は、前年同月と営業ホール数が0・8%減少し、利用者数2・5%増、売上高5・4%減。客単価(1人当たり利用額)は9269円となり、前年同月比は7・7%減少した。1日当たりの利用者数は118・6人で前年同月比1・5%増となった。
また、10月のゴルフ練習場は、売上高が28億41百万円で前年同月比12・5%増、利用者数は土・日祝日で7・9%増加し、トータルでは193万5330人で12・6%増となり、これで売上高・利用者数とも4カ月連続の増加と好調が続いている。しかも特需状態であった8月の売上高11・4%増、利用者数12・5%増を上回り、今年の月別最多を記録しており、まさに特需状態が続いている。

1~10月の累計を計算すると売上高は3・2%減だが、利用者数は0・5%増と前年を上回るプラスまで回復している。この年間利用者数は1~9月までで0・5%減まで回復していたことから、〝年間プラスが見える〟と報じたが、10月の大幅増で一気にプラス圏を突き抜けた。
10月の対個人サービス業売上高は、結婚式場51・3%減、遊園地・テーマパーク48・1%減、フィットネス28・7%減、ボウリング27・3%減、パチンコホール17・2%減となっており、調査10業種の対個人サービスでプラスは12・5%増のゴルフ練習場と2・2%増の学習塾だけで、いかにゴルフ練習場が突出して賑わっていることがわかる。

関連記事:2021/1/19 9月動態統計、利用者数6・5%減、売上高13・9%減

※「ゴルフ特信」第6596号より一部抜粋

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