一季出版株式会社

2020.09.04
2020/9/4 景気ウォッチャー6月、現状判断が大幅改善

内閣府の『景気ウォッチャー調査』令和2年6月調査の結果が、8日に公表された。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は6地域(5月6地域)計9人(8人)で、最高評価の〝良くなっている〟は1人(0人)、〝やや良くなっている〟3人(0人)、〝変わらない〟2人(0人)、〝やや悪くなっている〟1人(2人)、〝悪くなっている〟2人(6人)という結果だった。
独自にDIを算出すると6月は50・0となった。前月の6・3から実に43・7ポイント(以下、P)もの上昇となり、標準にまで回復した。

6月の状況については、新型コロナウイルスに伴う緊急事態の解除、そして県をまたがる移動自粛の解除がなされたことで、「人の動きが出てきたため、来場客が増加してきている」(北関東地域、経理担当、やや良くなっている)、「今月の予約は前年並みの予約状況に戻っている」(甲信越地域、経営者、やや良くなっている)と回復傾向にある状況のようだ。来場者増加で明るい兆しがみえ始めているものの、緊急事態宣言中に落ち込んだ業績を回復させるまでには至っておらず、「来客数は販売方法を変えたことにより前年同月と比べ7割程度まで回復してきたが、売り上げは5割程度でなかなか上昇しない」(中国地域、営業担当、やや良くなっている)、「入場者数は4~5月よりは増加している。しかし、前年比でまだ10%以上減少しており、完全に元に戻る兆しがみえない」(東海地域、支配人、やや悪くなっている)現状という。

一方、『先行き判断』は6地域(5月6地域)計9人(8人)が回答。それによると〝良くなる〟は1人(0人)、〝やや良くなる〟2人(4人)、〝変わらない〟4人(1人)、〝やや悪くなる〟1人(1人)、〝悪くなる〟2人(2人)。この結果、先行きのDIは50で前月の46・9から3・1Pの上昇となった。
ゴルフ場予約の状況に言及する東海地域では「9月はゴルフシーズンに入ってくるが、今のところ予約数が伸びない。2~3か月先の景気はまだまだ悪いままと見込まれる」(支配人、変わらない)とし、緊急事態宣言や他県への移動自粛が解除されたからといってすぐにゴルフへの消費マインドが回復するとはいかないようだ。また、東京都で新型コロナウイルス感染者数が緊急事態宣言中よりも増えていることなどから、「新型コロナウイルス感染の第2波への不安も含め、長期化するのではないか」(甲信越地域、経営者、悪くなる)、「新型コロナウイルスの終息が、いまだ見通せない」(九州地域、従業員、変わらない)とシビアに捉えるウォッチャーもいた。
なお、業種全般の5月のDI(原数値)は、現状判断が38で前月比22・6Pの上昇、先行き判断が44・8で前月比7・5Pの上昇という結果で、ゴルフ場業界と同じ動きとなっている。

関連記事:2020/7/31 景気判断5月、緊急事態の解除で先行き判断改善

※「ゴルフ特信」第6535号より一部抜粋

 

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