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2020.08.10
2020/8/10 アコーディア・ゴルフ・トラスト、2020年3月期決算

シンガポールで上場しているアコーディア・ゴルフ・トラスト(AGT)は先ごろ、2020年3月期の決算(4~3月、連結)を発表した。
それによると、営業収益(売上高)は前年同期比1・0%増の516億67百万円、営業利益は同139・3%減の44億11百万円、当期純利益は113・6%減の17億03百万円となった。
営業収入(516億67百万円)の内訳は、ゴルフ場収入349億09百万円(前年同期比1・9%増)、レストラン収入128億50万円(0・7%増)、会員収入34億48百万円(7・3%減)、その他営業収入4億61百万円(8・5%増)となっており、AGTでは「第3四半期の台風等の天候不順や新型コロナウイルス発生によるゴルファーからのキャンセルにもかかわらず、年間で1%の増収を達成し、年間では回復力を示した」と説明している。

同期間のゴルフ場入場者数は、592万人で前年同期比3・6%の増加となり、過去最多を記録したという。四半期ごとでは、第1四半期(4~6月)と第2四半期(7~9月)は好調、第3四半期(10~12月)は10月が落ち込んだ。第4四半期(1~3月)は、今年1、2月が好調だったものの、3月に新型コロナによる営業への影響が出始め相殺されたという。客単価は、2020年3月期通期ベースで前期比、平均で2・1%減少したとし、「プレーヤーの増加と、これに対応して低価格のオフピークの時間枠の利用が増加したこと」(AGT)によると分析している。

その他では、有形固定資産の減損損失として、19カ所のゴルフ場における業績の悪化、新型コロナウィルスの影響を踏まえ、26億41百万円を計上している。
一方、AGTでは日本の新型コロナウイルスのアップデート(4月~5月)を報告している。それによると、緊急事態宣言発令の4月から同宣言解除の5月までの期間中、ゴルフ場では社会的距離確保と①レストラン、ロッカールーム、浴場の閉鎖、②シャトルバスの運行停止、③従業員のマスク着用の義務化、④手で触れる可能性の高い場所・箇所の頻繁な消毒、⑤18ホールのスループレイのみの提供--の安全対策を実施したとしている。
来場者数は4月だけで前年比24・6%減の39・2万人、客単価はレストランの閉鎖に伴い21・8%減の6643円と落ち込んでおり、5月の業績も4月の業績に近似したものになると予想している。

関連記事:2020/7/4 アコーディアゴルフトラスト4月月次、入場者数24・6%減

※「ゴルフ特信」第6526号より一部抜粋

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