一季出版株式会社

2019.11.09
2019/11/9 景気判断9月、DI値は現状、先行きとも大きく回復

内閣府が行っている『景気ウォッチャー調査』の令和元年9月調査が8日に公表された。9月は、過去2カ月間続いた現状判断、先行き判断DI値の低調から一転回復し、現状判断DI値が4カ月振りに標準の50を上回った。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は、6地域(8月6地域)計8人(8人)で、最高評価の〝良くなっている〟は2人(0人)、〝やや良くなっている〟1人(0人)、〝変わらない〟2人(4人)、〝やや悪くなっている〟2人(3人)、〝悪くなっている〟1人(1人)という結果になった。
独自にDI値を算出すると9月は53・1で、前月に比べ17・4ポイント(以下、P)上昇した。

9月は初旬の台風15号が首都圏、特に千葉県のゴルフ場に大きな被害をもたらしたが、営業に支障が出たとみられる南関東地域の経営者は「1週間くらいは動いていなかったが、その後は目まぐるしく動いている」として〝良くなっている〟と判断している。消費税率改定前の駆込み需要に関する反応はほとんどみられなかったが、九州地域の従業員は「徐々に、割引券の利用や安い料金設定日に予約が集中する傾向。加えて消費税引き上げ分の料金改定に対し、理解が得られない状況」として〝やや悪くなっている〟と判断している。

一方、『先行き判断』は6地域(8月6地域)計9人(9人)が回答。それによると〝良くなる〟2人(0人)、〝やや良くなる〟0人(0人)、〝変わらない〟3人(4人)、〝やや悪くなる〟3人(5人)、〝悪くなる〟1人(0人)となっている。
この結果、先行きのDI値は47・2となり、前月に比べ15・1P上昇した。

先行きでは、10月1日施行の消費税率改定がゴルフ場にどう影響するかが気になるところ。南関東地域の経理担当者は、「来客数の落ち込みは確実に発生する。軽減税率、中小小売店のポイント還元、プレミアム付商品券など、政府が打ち出している経済対策の享受を受けられない業態であり、効果は期待できない」として〝悪くなる〟と判断。その一方で、「消費税増税の影響も少なく、ゴルフ場の予約は好調である」(甲信越地域、経営者、変わらない)、「2か月先の11月は、各ゴルフ場共に入場者予約が前年同日の予約数を超えている」(東海地域、支配人、変わらない)との説明もあり、判断はまちまちだ。消費増税の他に懸念される韓国からの利用者減少については、「今年は予約が少ないため、先行きが不透明である」(中国地域、営業担当、やや悪くなる)、「これまでは順調であった予約が、最近伸び悩んでいる。日韓問題の影響もあるが、一時的であるか、判断が難しい状況」(九州地域、従業員、やや悪くなる)との見方だった。

ちなみに、業種全般の9月のDI(原数値)をみると、現状判断が前月比3・1P上昇の45・7、先行き判断が前月比2・4P下落の36・7という結果だった。

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※「ゴルフ特信」第6429号より一部抜粋

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