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2019.09.27
2019/9/27 ドローンを活用したゴルフ場のコース管理

ドローン事業や半導体装置の設計・開発・運用保守を手掛けるKMT㈱(長崎県諫早市、東京オフィス=東京都千代田区霞が関3の2の5霞が関ビルディング6F)は8月27日、ドローンによるゴルフ場管理ソリューションの提供を7月9日より開始し、同社調べで日本初のドローン活用によるゴルフ場管理を開始したと発表した。
パサージュ琴海アイランドGC(18ホール、長崎市)がコース管理の改善策として同社の「Parrot Disco-Pro AG」を採用し、運用を始めたもの。同社では同GCを大村湾を眺めながら四季を通して多彩な表情を写し出す、全国屈指のシーサイドコースとし、男女のメジャートーナメントをはじめとするプロトーナメントも開催され、敷地面積にして80万平米を超える広さを保有と紹介している。

同社のParrot Disco-Pro AGは、空気力学に基づいたデザインで、高度な自動操縦機能とパワフルなモーター、長時間持続バッテリーを実装。フライト高度70m飛行時で、同ゴルフ場全体を4回のフライトに分け撮影されたNDVI(Normalized Difference Vegetation Index、植生指標)データをもとに芝生の状態を解析し、従来の地上の情報と上空からの情報を得ることで、芝生のコンディションを全体で掌握することで、肥料・農薬等の適材適所の散布ができるようになり、コスト削減効果が期待できると発表した。
同社の説明によると使用するドローンは仏Parrot社の固定翼型で、軽くスピードが出て広範囲での撮影が可能の上、特殊なカメラは55万円で他に比べてコストパフォーマンスが高いという。撮影により芝の光合成の具合がわかるとのことだ。自動フライトで撮影が可能だが、着陸時の操作が難しく技術習得に時間がかかることから、導入後時間をおいての発表となったという。

同社ではマルチスペクトラルカメラで撮影した画像を専用ソフト解析することで、圃場の状態を把握する農業解析ドローンとして「Parrot Bluegrass Fields」も先に販売しているという。
ドローンを活用したコース管理を標榜した同GCの坂田修支配人は、「実際の管理に活かすのはこれからだが、写真データとして残るので芝生の生育状態がわかりやすい。2週間に一度ドローンでコース全体を撮影(撮影時間は約1時間)し、データを集積したい。別のドローンを飛ばして地表温度を測ることも計画している。また70~90メートルの上空からきれいな動画も撮影できるので、ゴルフ場のホームページに掲載することも検討している」と話し、現段階では数値化や、例えば薬剤散布等へのドローンの別の活用は考えていないとしている

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※「ゴルフ特信」第6414号より一部抜粋

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