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2018.12.25
2018/12/25  ドローンでのコース巡回と小荷物運搬を実用化

函館パークカントリークラブ(18ホール、北海道函館市)を経営する㈱アサヒ商会(本社同)は、2年前から空を飛ぶドローン技術を活用した様々な可能性を実験しており、同クラブで構築したドローンを使ったコース巡回・運搬システムをゴルフ場向けに販売することに決めた。
 同社ドローン事業部のHP(https://www.asahishoukai.jp/drone)には「STARLIGHT DRONE」〝空の産業革命〟に向けて~次世代の物流・管理・交通等の実用化~とあり、ドローンによる手動飛行・自動飛行(GPS飛行)・カメラ技術・輸送技術等を活用し、プロモーション映像撮影、記念撮影などのライトユースから、ゴルフ場のコース管理、インフラ点検、建設現場管理、農業管理、農薬散布、荷物の空中輸送(空輸)などの次世代活用を行っているという。
 特に、ゴルフ場ではドローンによる目視外自動巡回航行を実用化し、コース芝の生育状況、病害虫の発生状況、コース整備業務の進捗管理、プレー客の混雑状況、台風後の倒木の状況確認、積雪の状況等を鮮明な4K動画にて確認することが出来るようになったとしている。

 またドローンによる小型荷物輸送も実用化し、同クラブでは今秋から、空飛ぶおむすび『ソラムスビ』として提供している。電話1本で作り立てあつあつのおにぎりを空から一直線で届ける。おにぎり代も1個100円と通常販売時と同じ料金で提供しているという。
 同社では、同クラブで実用化できたシステムをドローンやカメラ、ipad等のハード込みで販売する。販売価格はコース巡回用で100万円弱、小型荷物輸送用合わせても100万円強で、開発担当者がゴルフ場に合わせてデータを設定し、運用方法もアドバイスする。輸送荷物は今のところ200グラム程度までを想定。初年度100セットの販売を目標。当面営業は道内を想定しているが、将来的に本州での販売も予定している。なおドローン操作にあたっての免許も必要ないという。

 担当の齊藤常務は「ボタン1つで18ホールを巡回飛行し、鮮明な4K動画に保存できる。コース管理面ではブラウンパッチなどの芝の病気を見つけたり、コア抜きの作業で目砂の状況も確認できるなど従業員の労務軽減にもなる。コースの渋滞状況も確認できるし、拡声器を取り付けてマーシャル代わりにも利用可能にした」と話しており、構想は色々広がっているという。
 同社は北海道でゴルフ場を4カ所経営するほか、全国で51カ所の給油所も運営している。

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※「ゴルフ特信」第6315号より一部抜粋

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