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2025.09.14
2025/9/14 4月家計調査、プレー消費は2カ月連続増と好調

総務省統計局がまとめた2025年4月の「家計調査」(家計収支編)が先ごろ発表された。
同月の二人以上世帯(勤労者世帯)の消費支出は前年同月比実質0・1%の減少(2カ月振り減少、名目4・0%増加=16カ月連続増加)、実収入(二人以上世帯)は前年同月比で実質0・5%の増加(4カ月振り増加、名目4・1%増加=16カ月連続増加)と、名目は増加も物価上昇も関係して、実質は減少と増加とに分かれた。

4月のゴルフ関係消費支出(二人以上世帯)は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり17回(前年同月13回)で30・8%増、1世帯当たり支出平均は1128円(959円)で17・6%増となり、頻度は4カ月連続増加、プレー支出は2カ月連続増加となった。ゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり1回(同)で、1世帯当たりの支出平均は79円(113円)となり、頻度は4カ月連続同、支出は30・1%の減少で2カ月振り減少となった。
世帯主年齢別でみると、ゴルフプレー料金の頻度は、60代が26回(22回)で70歳以上の25回(18回)を上回り2カ月連続で頻度トップとなったが70歳以上が1回差に迫った。以下、50代10回(8回)、40代8回(4回)と前年同月を上回ったが、29歳以下5回(8回)、30代3回(4回)と、3月に引き続き29歳以下の落ち込みが目立った。プレー消費支出額では60代が4・3%増の1881円(1803円)でトップを堅持、70歳以上が40・3%増の1585円、50代が2・1%減の690円、40代が18・4%増の464円、29歳以下は373円と高水準も前年同月は698円とより高水準の消費を行っていた関係で46・6%もの減少となった。30代は20・4%増の289円だった。

ゴルフ用具への支出を世帯主年齢別でみると、頻度は60代と29歳以下のみ2回でともに増加したが、50代と40代は前年同月の2回から1回に減少した。消費額では29歳以下が208円(0円)と今年に入って最多消費を記録した。以下、50代111円(301円)、40代は108円(149円)と前年同月により減少したが続き、60代94円(111円)、30代82円(2円)、70歳以上32円の順位であった。

ゴルフプレー料金の消費額については、昨年8月以降70歳以上の消費額の減少が続き、2025年問題(団塊の世代全員が後期高齢者入り)が発現したのかと危惧されたが、今年に入ってはプレー消費、用具消費額とも70歳以上は前年同期を上回っており、これは団塊の世代のゴルフ離れよりも新たに70歳以上となった高齢者のゴルフ熱が高まっているとも推測できる状況かも知れない。スポーツ庁のローデータを集計していくと60歳になった男女、70歳になった男女のゴルフ実施率が他の年代より高かった傾向があり、それはライフステージの退職やゴルフ場利用税非課税適用のタイミングでもあり、これらを意識したマーケティングがゴルフ場利用者数の減少を食い止める策になるのかも知れない。

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「ゴルフ特信」第7239号より一部抜粋

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