2025.05.01
2025/5/1 ゴルフウエアは夏場以降の気候要因影響しマイナス成長
㈱矢野経済研究所(水越孝代表取締役社長)は、2024年のゴルフウエアを含む「スポーツアパレル市場に関する調査」を先ごろ実施し、国内市場規模や流通の動向、将来展望を明らかにした。
同調査は2024年9月から12月までの期間、スポーツ関連企業(メーカー・卸売業・小売業)を対象にスポーツメーカーへのアンケート調査、並びに同社専門研究員による直接面談(3オンライン含む)の併用で実施している。それによると、2024年のスポーツアパレルの国内市場規模は、メーカー出荷金額ベースで前年比2・7%増の6255億90百万円になる見込みという。
スポーツアパレルのカテゴリーのうち、ゴルフウエアの2024年市場規模見込みは出荷金額1098億円(構成比17・6%)で、前年比では2・0%の減少となっている。
2024年は、新型コロナウイルスの感染症上の位置付けが5類に移行し社会活動の正常化が進み、競技シーンで着用するための需要が安定。さらに、日常生活での着用を目的としたライフスタイルシーンでの需要やインバウンド需要なども好調で、国内アパレル市場はプラス成長を見込んでおり、なかでもアウトドアウエアは前年に続いて好調に推移し市場を牽引している。
ただ、夏場以降の残暑で気温が下がりづらかったことで秋・冬物の動きが極めて鈍かった。アウトドアウエアはこうした気候の影響が小さく売上を伸ばしたが、トレーニングウエアやゴルフウエアなどでは影響が大きく出てマイナス成長見込みとなったと推測している。
一方、将来展望では、2025年のスポーツアパレル国内市場を前年比3・4%増の6470億90百万円と予測。カテゴリー別では、アウトドアウエアが前年比9・0%増と高成長になる見通しで、ゴルフウエアは1100億円、前年比0・2%増と比較的落ち着いた推移を見込んでいる。
なお、同社ではこれら調査を詳細にまとめた『2025年版スポーツアパレル市場動向調査』を19万8000円(税込)で販売している。