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2025.12.02
2025/12/2 訪日外客数7月も過去最高を記録、343万7千人

今年の7月も暑い日が続いたが、訪日客の入りはまたも増加したものの、一部アジアからは異変があったようだ。
2025年8月20日に発表された7月の訪日外客数(推計値)は343万7000人に達し、前年の同月比で4・4%増となった。7月として過去最高だった2024年の329万2602人を14万人以上上回った。

この記録更新の主な要因として、東アジアや欧米豪、中東地域を中心に多くの市場でスクールホリデー期間を迎え、訪日需要が高まったことが挙げられている。特に中国からの訪日客は、上海~熊本間や青島~静岡間の新規就航、地方路線の増便、クルーズ船の寄港などが後押しとなり、前年同月比25・5%増の97万4500人と大幅に増加した。
台湾からも、高雄~仙台間の新規就航やチャーター便の運航などが寄与し、5・7%増の60万4200人を記録。これは単月として過去最高の数値となった。
さらに、米国(10・3%増)、フランス(23・7%増)、インドネシア(27・2%増)、インド(22・5%増)などを含む合計15の市場で、7月として過去最高を記録した。欧米豪市場では、継続的な訪日人気に加え、航空便の増便や経由便の多様化が追い風となったという。

一方で、一部の市場では前年同月比で減少が見られた。特に韓国は、東南アジアや中国など他の旅行先との競合や、SNS上で拡散された日本での地震に関する情報が影響し、10・4%減の67万8600人となった。同様の理由で香港も36・9%減の17万6000人と大きく落ち込んだ。
タイ、シンガポール、マレーシアといった東南アジアの一部市場でも前年を下回った。

今後の展望としては、世界的な航空業界の人手不足や旅行費用の高騰等はあるものの、円安傾向は多くの市場で訪日旅行の魅力を高める要因となり、増加傾向が続くとみられている。
なお、日本人出国数は7月に120万5500万人となり、前年比では14・9%の増加。伸び率では2カ月連続で訪日客の増加率4・4%増を上回った。今年2~3月も伸び率が2カ月連続で訪日客を上回っていた。

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「ゴルフ特信」第7272号より一部抜粋

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