2025.05.23
2025/5/23 家計調査のゴルフへの消費、高所得者層減少の要因
総務省統計局がまとめた2024年「家計調査」(家計収支編)では、家計の収入も増えて全体の消費支出が増加したが、その要因を年間収入階級別の消費データを集計し、傾向を探ってみた。
まず、収入別で見ると、二人以上世帯のゴルフプレー料金への支出は収入五分位Ⅲ(年間収入480~648万円未満、世帯主年齢平均57・3歳)が前年比32・1%減、収入五分位Ⅴ(885万円以上、52・5歳)が20・7%減、収入五分位Ⅰ(336万円未満、72・3歳)が15・0%減で目立った。では24年に増加した品目は全体平均で食料3・9%増、外食8・0%増、米33・3%増等となり物価高が影響、また教育12・0%増、仕送り金18・8%増、民間家賃7・5%増、腕時計、婚礼費用と家族のライフサイクルの関係で増えた層もあった。ゴルフプレー料金がマイナスとなった層は外国パック旅行26・7%増、旅行7・0%増などもあり、出費が分散された傾向があると考えられる。特に教育にも関係して学校の入学金や家の購入、移住した世帯は家計負担も大きくなったと考えられる。
24年は新型コロナが5類移行となり、外出を伴う出費が増えたこと、しかも24年はGWやお盆、9月と大型連休が取りやすかったこと、夏の酷暑など天候の崩れもあってゴルフプレー料金への出費が減る要因もあった。もっともⅤ層はゴルフ用具への消費はしっかり3・0%増加しており、数値ほどゴルフ離れが起きているとは言えないだろう。