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2024.04.07
2024/4/7 10月家計調査、プレーは50代除いて消費好調続く謎

総務省統計局がまとめた2023年10月の「家計調査」(家計収支編)によると、同月の二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月に比べ実質5・2%減少(13カ月連続減少、名目1・5%減少=6カ月連続減少)となり、消費支出は実質2・5%減少(8カ月連続減少、名目1・3%増加=3カ月連続増加)とコロナ後の回復が失速したまま、実収入や消費面での陰りが続いている。
一方、10月のゴルフ関係消費支出(二人以上世帯)は、ゴルフプレーの購入頻度が100世帯当たり17回で前年同月から30・8%増、1世帯当たり支出平均は1128円で32・1%増加と連続して異常な上昇を示した。

10月のプレー支出額を年代別にみると、主力の60代が1881円で前年同月比では18・5%増(2カ月振り増)、70歳以上が1585円で72・8%増(4カ月連続増)、50代が690円で唯一15・0%減(4カ月連続減)となった。以下、40代464円で36・1%増(2カ月連続増)、29歳以下373円(前年同月は0、3カ月連続増)、30代289円で11・6%増(2カ月連続増)となった。
今年1~10月のプレー消費支出を計算すると、29歳以下で437・8%増、30代48・2%増、60代39・7%増、50代22・5%増と各年代とも異次元の消費増を記録し、全年代で増加するなど、家計全体の消費が落ち込む中で際立って好調を続けている。実態と乖離したデータと考えられるが、一部でも活況なデータが続くのは覚えておきたい。
また、ゴルフ用具への消費は、購入頻度は100世帯当たり1回(2回)で前年同月から半減、1世帯当たり支出平均は79円となり、44・4%減とかなり低調となった。

消費額を年代別でみると29歳以下が208円でトップと異常データが出現、以下は50代111円で61・6%減、40代108円で14・9%増、60代94円で59・1%減、30代82円で15・5%増、70歳以上32円で47・5%減と意外な結果となっている。
家計調査では今回、ゴルフ用具の消費がかなり抑えられたが、29歳以下が突出して増えたことで、若い世代はまだ今後のプレー消費増が期待されるところとなった。

関連記事:2024/3/4 9月家計調査、29歳以下プレーなどでゴルフ消費爆誕

「ゴルフ特信」第7025号より一部抜粋

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