一季出版株式会社

2023.09.05
2023/9/5 大宮国際CC、川越グリーンクロス等に状況変化

国土交通省が治水対策のため埼玉県さいたま市から川越市、上尾市にかけて進めている荒川第二・第三調節池の整備に関係して5月中旬に国土交通省の事業担当者から口頭で連絡があり、工事着手が約2年延期される見込みで、ゴルフコースとしての利用期間が変更となることがわかった。

大宮国際CC(45ホール、さいたま市西区)では、これにより、①令和6年4月から予定していた事業工事及び大宮国際CC占有部分の着工を令和8年4月に延期する、②上記に伴い、令和8年3月末まで、当初(令和2年6月11日)通告していた内容を白紙撤回し、現行通り官地の占有を許可する、③改めて大宮国際CCに対して、令和8年3月末をもって、荒川左岸の官地の占有許可を解除する--と、「国から借りている部分の占有許可が2年延長される」という。ただし6年4月からの工事開始に備えて、9ホール縮小し36ホールでの営業を想定していたが、工事着手は延びたものの営業ホール数は縮小される可能性もあり、「(それまでに)より良い利用方法を検討したい」と支配人は話している。

同CCでは会員権の名義書換えも受け付けていることから、入会者には以前からホール数変動などの影響が出る可能性があるとして入会者から承諾書を取り付けている。
隣りにある川越グリーンクロス(27ホール、川越市)でもPGM広報チームによると、口頭で工事延期の案内を受けたとしており、会員にはすでに令和5年12月31日をもって会員組織を解散し、年会費の請求も5年分までと案内していることから会員制での営業は今年一杯となるが、国交省の工事延期によりゴルフ場の営業が続けられることから、決まればパブリックで運営することも検討中という。ただ当初は工事区間を除くと6ホール分くらい残る想定をしていたが、工事に再開するときは全面的にコースが利用できなくなる見込みとして、正式決定を待ちたいとしている。会員の預託金は案内通り、退会となってから手続するとしている。

その他、すでに43ホールから25ホールでの縮小営業を余儀なくされているアコーディア・ゴルフ運営のノーザンCC錦ケ原G場(さいたま市西区)では、向こう岸のさくら草コースが今年9月末をもって営業できなくなり、10月から18ホール営業に移行することとなった。
大宮CC(27ホール、さいたま市西区)では、来年の令和6年1月8日をもって、くれないコース(9H)の営業を終了する旨、案内済みでこの予定に変更ないという。
荒川の下流域を洪水から守るために治水工事を行うものだが、初心者や高齢者にも親しまれている河川敷ゴルフ場が縮小ないし全面閉鎖となるのは、ゴルフ関係者としてはやはり寂しいところだ。

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「ゴルフ特信」第6948号より一部抜粋

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