一季出版株式会社

2022.12.05
2022/12/5 景気ウォッチャー9月、円安、物価高も先行き良い方向

内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和4年9月調査が、10月11日に公表された。
同調査によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ関係者は6地域(8月5地域)計10人(11人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は1人(2人)、〝変わらない〟は2人(2人)、〝やや悪くなっている〟は5人(4人)、〝悪くなっている〟は2人(3人)。独自に現状判断DIを算出すると、9月は30・0となり、前月の31・8に比べ1・8ポイント(以下、P)下落した。2カ月振りの下落となっている。
9月は、週末に台風となるなど天候不順で「入場者数は予算を大きく下回った。予約数はそこそこであったにもかかわらず、雨によるキャンセルも多く残念な結果」(東海地域、支配人、やや悪くなっている)、「キャンセルが多い」(甲信越地域、経営者、やや悪くなっている)と客足に影響が出ている。そのような中、唯一〝やや良くなっている〟と現状判断した中国地域では、新型コロナ感染状況の落着きでコンペ予約が動き出し、インバウンドの予約も少しずつ入っていることから「状況は上向きになっている」(営業担当)と説明している。

一方、『先行き判断』は6地域(8月5地域)計11人(11人)が回答。〝良くなる〟は0人(0人)、〝やや良くなる〟は5人(3人)、〝変わらない〟は1人(1人)、〝やや悪くなる〟4人(3人)、〝悪くなる〟は1人(3人)。これにより、先行きDIは47・7で前月の40・9から6・5Pの上昇。3カ月連続で上昇している。
先行きについては、円安や物価高によって「光熱費や食費などがどのくらい上昇するか」(南関東地域、経営者、やや悪くなる)、「値上げが相次ぎ、消費の単価が上がっているため、ゴルフなどのレジャーや余暇に回す費用は少なくなる」(同、同、同)、「価格転嫁も容易ではなく、今後も厳しい経営環境を覚悟せざるをえない」(同、経理担当、同)と、経営視点では先行きも厳しいとの判断だった。一方、営業目線では新型コロナ第7波の勢いが弱まり人流が活発になっている状況から「インバウンドの予約も動き出したため、今後、来客数は増加する」(中国地域、営業担当、従業員)、「年末にかけてのコンペ予約も増えており、前年を上回る来場者数を予想。来年1月から韓国からのチャーター便も増え、追加の入場者に期待」(九州地域、従業員、やや良くなる)と対照的な判断だった。

なお、業種全般の9月DI(原数値)は現状が49・6で前月比4・8P増加、先行きが49・3で同0・1P上昇。ゴルフ場以外の業種では、10月からスタートした全国旅行支援を好材料として挙げるウォッチャーが目立った。

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※「ゴルフ特信」第6856号より一部抜粋

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