一季出版株式会社

2022.12.04
2022/12/4 8月家計調査、60代中心に50代以上プレー支出旺盛

総務省統計局がまとめた2022年8月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月比実質1・8%減少(5カ月連続減、名目1・6%増加)も、消費支出は実質5・1%増加(3カ月連続増加、8・8%増加)と上昇度合いが大きい。
ゴルフ関係でみると、二人以上世帯の8月の消費支出は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり12回(前年は10回)、1世帯当たり支出平均は813円で、45・2%の増加(7月は18・4%増)となり、3カ月連続増となった。また8月のゴルフ用具の購入頻度では、100世帯当たり1回で前年同月と同じ、1世帯当たりの支出平均は55円で、41・5%の大幅減少となり、7月の39・3%減に続き、大幅に低迷した。

8月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が25回(前年同月は20回)で最多となり、次いで50代15回(16回)、70歳以上12回(7回)、40代5回(4回)、30代2回(2回)、29歳以下0回(0回)となり、70歳以上が71・4%増と大幅増加、60代と40代も25・0%増で主力と次世代が増加した。一方で、若者が目立たなかった。
プレー料金支出額では60代が1621円(1124円)と8月ながら今年最多を記録するとともにここ数年で最多レベルとなった。次は50代933円(755円)、70歳以上826円(433円)、40代220円(266円)、30代54円(139円)、29歳以下0円(0円)と、70歳以上が90・8%増加(7月も49・1%増)し唯一3カ月連続増加を記録、60代が44・2%増(2カ月連続増)、50代が23・6%増と主力と次世代が伸びた一方で、昨年まで伸びが目立った29歳以下(100%減)と30代(61・2%減)は低調であった。
1~8月のプレー料金支出額を算出すると、頻度で前年を上回ったのは12・8%増の60代だけ。支出額では、70歳以上(13・6%増)と60代(1・3%増)で1~8月全体の2・7%増に貢献、40代(3・8%減)や50代(3・9%減)は落ち込みが少ないが、30代(6・6%減)、特に29歳以下(62・3%減)の落ち込みが目立った。

一方ゴルフ用具の8月の世代別消費支出では、支出金額で最大は50代120円(109円)で、次いで60代110円(121円)、30代24円(40円)、40代22円(129円)、70歳以上14円(69円)、そして29歳以下0円(0円)。
1~8月では60代が0・3%減、70歳以上2・6%減と落ち込みが少ないのに対して、40代38・7%減、50代42・0%減、30代65・8%減、29歳以下に至っては100%減と今年に入っての用具支出記録がない状態で全体では24・8%の減少となり、特に若者は勢いがなくなっている。
家計調査からみると、コロナ初期や昨年までリードしてきた若者の勢いが完全になくなり、コロナで活動を控えていた高齢者が俄然回復している傾向にあることがわかる。29歳以下は先行投資にあたる用具支出が途絶えて、時に爆発的に増えるプレー支出も冬場の今年2~3月だけでなく、夏場の7~8月に支出ゼロとなったことで、コロナを機に盛り上がったゴルフから離れた傾向が濃厚となっている。

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※「ゴルフ特信」第6856号より一部抜粋

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