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2022.03.11
2022/3/11 西武HD決算、ゴルフ場利用者増でスポーツ業は増収に

㈱西武ホールディングス(後藤高志代表取締役社長)は、2022年3月期第3四半期(2021年4月1日~12月31日)決算短信(連結)を2月10日に発表した。
それによると、同期は営業収益3002億82百万円で前年同期比18・9%増、営業損失44億10百万円(前年同期は営業損失370億72百万円)、経常損失90億28百万円(経常損失441億95百万円)。親会社株主に帰属する四半期純損失は88億68百万円(四半期純損失481億42百万円)となっている。

同社では、当第3四半期連結累計期間においては「『アフターコロナの社会における目指す姿』を見据え、コロナショックを乗り越え、飛躍への道筋をつける。」をテーマに、2023年度を最終年度とする「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)」を策定し、〝経営改革〟、〝デジタル経営〟、〝サステナビリティ〟の3点を骨子に取組みを進めてきたとしている。
骨子のうち〝経営改革〟については、①アセットライトな事業運営、②損益分岐点の引き下げ、③ニューノーマルに合わせたサービス変革--に取り組んだ。中でもアセットライト事業では、昨年7月に西武建設㈱の株式の95%を㈱ミライト・ホールディングスへ譲渡した他、グループ保有資産の価値極大化及びホテル・レジャー事業と不動産事業の競争力向上のためにグループ内を再編(本紙6742号既報、子会社設立、子会社間の会社分割・合併及び社名変更)するとともに、シンガポール政府投資公社(GIC)との間でホテル・レジャー事業の一部資産(ホテル、スキー場、ゴルフ場計31施設)売却に向けた基本協定書を2月10日に締結している。

セグメント別業績では、都市交通・沿線事業が営業収益987億58百万円(前年同期比7・3%増)、営業損失14億03百万円、ホテル・レジャー事業が営業収益960億51百万円(53・3%増)、営業損失225億87百万円、不動産事業が営業収益462億77百万円(11・9%増)、営業利益168億74百万円、建設事業が営業収益622億89百万円(11・7%減)、営業利益37億67百万円、その他が営業収益266億71百万円(26・4%増)、営業損失10億66百万円となり、建設事業を除き増収となった。
ホテル・レジャー事業のうち、ゴルフ場を含む〝スポーツ業〟についてみると、営業収益が119億97百万円で前年同期比29億80百万円増加しており、増加要因としてゴルフ場利用客の増加を挙げている。
一方、2022年3月期の連結業績予想については、先行きが新型コロナ感染再拡大の影響等で需要の回復時期が想定よりも遅れることが見込まれるとして、営業収益4070億円(前回予想=営業収益4070億円)、営業損失110億円(営業損失80億円)、経常損失180億円(経常損失160億円)と前回予想より下方修正している。親会社株主に帰属する当期純利益は西武建設㈱の株式譲渡に伴う特別利益(約380億円)の計上などによって前回予想の当期純損失140億円から230億円上方修正し90億円の黒字となる見通しという。

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※「ゴルフ特信」第6764号より一部抜粋

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