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2021.12.23
2021/12/23 鳳凰ゴルフ倶楽部(群馬)「ほうおうバナナ」を栽培し販売

鳳凰ゴルフ倶楽部(36ホール、群馬県太田市)では、ゴルフ場に隣接した一角のビニールハウスでバナナを栽培しており、来年早々にも収穫できる予定になっているとして地元の上毛新聞で群馬県産バナナは珍しいと話題となっている。「ほうおうバナナ」としてブランド化し、ゴルフ場内のレストランや売店で販売するほか、JAや道の駅などにも販路を広げていく考え。
ビニールハウスがあるのは閉園したゆりの里の跡地。高さ6・5メートルのハウス内には、高さ3メートルほどに成長したバナナ120株が植えられ、一部には緑色の実が膨らんでいる。バナナの他にはパパイアやコーヒー、パイナップルなどの熱帯果樹が数十本ずつ植えられているという。

同ゴルフ場を経営する太田資源開発㈱(同市北金井町、谷津行男社長)は、2018年に民事再生法の適用を申請し、砕石や産業廃棄物処理などを手掛ける㈱祥和コーポレーション(栃木県佐野市、田村孝男社長)の子会社として再建し、バナナ栽培を含む農産事業部を立ち上げたという。
農園を管理する中神洋二部長は千葉大園芸学部卒で、中国やベトナムでバナナや野菜の栽培指導を経験。岡山県産の「もんげーバナナ」のほか、東日本大震災からの復興を掲げて福島県内で始まったバナナ栽培にも携わったという。

栽培するバナナは「グロス・ミッシェル」という品種で、今流通している品種に比べ、「もちもちとして、ねっとり感がある」のが特長。今はタイが主な産地で国内では岡山県のファームなど数少ない貴重品種で、〝皮ごと食べられる〟として案内もされている。中神部長によると、バナナ栽培には気温20~30度が最適でハウス内では暖房設備があり、気温を保ち通年出荷できるよう栽培している。また土作りと水はけの良さが重要となることから農園では化学農薬を使わず、完熟した堆肥やリサイクルされた木材チップを活用し、水はけを良くしているという。バナナは年間1万2000本の出荷を目指すという。将来的に観光農園としても地元客などに楽しんでもらいたいとしている。
一方、クラブハウス内ではLED照明を使った水耕栽培でレタスも栽培しており、レストランの食材やお土産用に販売するほか、道の駅での販売も見込んでいるという。

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※「ゴルフ特信」第6732号より一部抜粋

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