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2021.12.16
2021/12/16 西武HD決算、ゴルフ場含むスポーツ業は増収に転換

㈱西武ホールディングス(後藤高志代表取締役社長)は、2022年3月期第2四半期(2021年4月1日~9月30日)決算短信(連結)を11月10日に発表した。
それによると、同期は営業収益1949億08百万円で前年同期比25・8%増、営業損失35億33百万円(前年同期は営業損失306億90百万円)、経常損失73億65百万円(経常損失346億34百万円)。親会社株主に帰属する四半期純損失は127億51百万円(四半期純損失390億33百万円)となっている。
同第2四半期連結累計期間の経営成績概況は、新型コロナ感染症流行やそれに伴う緊急事態宣言の度重なる発出、出控えの深刻化などにより引き続き厳しい事業環境下にあった。しかし、休業した施設数の減少に加え、コロナ禍における客のニーズに合わせたサービス提供も寄与し営業収益が前年同期よりも増加した。この増収に加え、役員報酬や従業員賞与の減額、さらには車両運用の見直しやバス路線の再編、業務の内製化など固定費削減につながる取組を行い、営業損失や経常損失が前年同期よりも改善したとしている。

セグメント別業績では、都市交通・沿線事業が営業収益638億03百万円(前年同期比8・7%増)、営業損失23億41百万円(前年同期は営業損失57億26百万円)、ホテル・レジャー事業が営業収益594億19百万円(74・7%増)、営業損失153億01百万円(営業損失302億22百万円)、不動産事業が318億58百万円(18・9%増)、125億95百万円(68・1%増)、建設事業が416億87百万円(10・0%減)、18億09百万円(0・0%減)、その他が189億23百万円(46・1%増)、営業損失4億85百万円(営業損失40億92百万円)となり、建設事業を除き収益が前年同期を上回った。
ホテル・レジャー事業のうち、ゴルフ場を含む〝スポーツ業〟についてみると、74億89百万円で前年同期比58・9%増加している。昨年は新型コロナウイルス感染拡大に伴いグループ全28ゴルフ場で4月18日から5月にかけて臨時休業したが、今年は休業したゴルフ場はなくゴルフ場利用客も増加したことから増収につながっている。

一方、2022年3月期の連結業績予想については、緊急事態宣言の長期化、出控えの深刻化で上期の事業環境が想定よりも悪化したことなどを理由に、営業収益4070億円(今年5月13日公表予想4560億円)、営業損失80億円(営業利益90億円)、経常損失160億円(ゼロ)と前回公表から下方修正している。
なお、西武HDでは今年5月13日に2023年度までの新中期計画で「アセットライトな事業運営」、「損益分岐点の引き下げ」、「ニューノーマルに合わせたサービス変革」の3つのテーマに対して聖域なく経営改革を断行するなど表明。保有資産を「売却し運営受託」と「グループで継続保有」とに峻別するとしており、日本国内のグループゴルフ場の売却も検討している。

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※「ゴルフ特信」第6729号より一部抜粋

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