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2021.12.05
2021/12/5 昭和の森ゴルフコースとG練習場、来年内外で閉鎖

パブリックの昭和の森ゴルフコース(18ホール、東京都昭島市)が閉鎖され物流基地になるのではないかという噂が今年春ごろから利用者にも広まったが、閉鎖になるのは確実としてもその時期はまだ確定していないことがわかった。

同地一帯の約40万坪を保有していた昭和飛行機工業㈱は昨年3月のTOBにより米ファンドのベインキャピタルの子会社化となった。同年10月には会社分割により、不動産事業、ホテル・スポーツ・レジャー事業を昭和飛行機都市開発㈱に移管。JR昭島駅北口側一体エリアは、今年4月から〝東京・昭島 モリパーク〟に生まれ変わり、ショッピングセンター「モリタウン」、アウトドアを体験できる「アウトドアヴィレッジ」、リゾートホテル「フォレスト・イン昭和館」、テニスセンター、ゴルフ練習場などの施設が立地する都市型リゾートエリアを包括する名称となった。
今回、昭和飛行機都市開発㈱にゴルフ場やゴルフ練習場の営業終了時期を確認したところ「来年11月や来年一杯などの書き込みがあるようですが、再来年になる可能性もありますし、当社が発表したものではありません。ただホテルを含めすでに土地資産は売却済み。営業終了時期はまだ確定していないものの、営業を終了することは決まっています。決まり次第、発表します」と説明している。

同コースの沿革によると、1969年8月に米軍接収施設の飛行場地域が返還(接収施設全面返還)され、返還施設にパブリックゴルフ場を開設。同9月に昭和興発㈱が設立され、同11月に「昭和パブリックゴルフコース」(18ホール、6400ヤード、パー72)として営業を開始。翌1970年7月に旧軍用犬訓練場跡地に「昭和ゴルフ練習場」(350ヤード、71打席)を開設し、その後拡充した。
1984年に「昭和パブリックゴルフコース」から「昭和の森ゴルフコース」へ、「昭和ゴルフ練習場」から「昭和の森ゴルフ練習場」へ名称変更した。
コースはフラットな地形ながらインコースは米軍ゴルフ場(米軍技術部の設計)の名残りがあると言われる。またゴルフ練習場は最長400ヤードの距離があり両側に打席がある都内最大級の施設となっている。
それだけに、一部分でもゴルフ施設を残してほしいという意見も多いようだが、新所有会社はゴルフ場等の跡地を倉庫や物流基地として活用する方針のようでゴルフ施設を残すプランは今のところ出ていないという。

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※「ゴルフ特信」第6724号より一部抜粋

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