一季出版株式会社

2021.07.14
2021/7/14 アメリカでも4月は昨年の反動で前年比81%増

経産省の特定サービス産業動態統計で明らかになったように、日本のゴルフ場関連ビジネスは昨年の新型コロナ感染症拡大に伴う緊急事態宣言の影響で、今年の4月は大幅な利用者や売上の増加となったが、米国も同様な状況で推移していることがわかった。
NGF(全米ゴルフ財団)が報告している今年4月のゴルフ場ラウンド数は、前年比で81%増加としており、日本の動態統計による利用者増加率の69・3%を上回る増加率となっている。

年初からのラウンド数比較では44%増としており、仮算定の23%よりも高い数値。米国ではパンデミックと春先の季節性から昨年は半数上のゴルフ場で一時的閉鎖を余儀なくされ、4月のラウンド数も42%減少していた。
ちなみに、2017年から2019年の1~4月の同期間と比較しても今年は20%増だが、NGFではパンデミック前の過去平均前により近づいていると報告。もっとも、5月のラウンド数もまだ営業上の制限がある物の、高くなる可能性は非常に高いとしている。

ただし、昨年の6月から8月にかけて、米国では2019年比較で同じ3カ月間に2700万回以上の追加ラウンドが行われたことから、6月以降も高次元のラウンド数が続くかは未知数と感じているようだ。米国ではゴルフが、あらゆる年齢の参加者がプレーできる安全で健康的なアウトドアスポーツとして受け入れられたため、プレーが急増したと報告している。果たしてワクチンの接種率向上でスポーツ観客数の制限解除が始まりつつあり、ゴルフ以外に人々が向かうのか、引き続きゴルフがいつまで人気となるのかは掴めないのかもしれない。
日本では昨年8月に前年比大幅増加があったが、米国ほどの急回復ではなかったため、行動制限の解除で需要が急速にしぼむことはないだろうが、若い世代や女性以外にゴルフ人気が広げられるかが今後のカギとなっている。

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※「ゴルフ特信」第6667号より一部抜粋

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