一季出版株式会社

2021.03.11
2021/3/11 11月家計調査、用具4・3%増、プレーは12・8%増

総務省統計局の「家計調査」(家計消費編、二人以上世帯)によると、令和2年11月の消費支出額は1世帯当たり27万8718円で前年同月比は実質1・1%(名目0・0%)の増加となった。二人以上世帯の勤労者世帯実収入は1世帯当たり47万3294円となり、前年同月比で実質0・6%の増加、名目は0・5%の減少と伸び悩んだ。
11月のゴルフ関係をみると、ゴルフプレー料金は919円で同年最多となり前年同月比では12・8%増と2カ月振りの増加、ゴルフ用具の支出は120円で、前年同月比では4・3%の増加と2カ月連続の増加となった。

世代別でみると、8月以降ゴルフへの消費が戻ってきた主力の60代がプレー面で回復したことが、11月はさらに全体を押し上げた。11月はその60代がゴルフプレー料金で頻度23回(10月比3回増、前年同月比4回増の21・1%増)、消費支出は1662円(前年同月比28・4%増、8月1368円、9月1425円、10月1448円)で、8月以降月別消費でも同年最多となった。70歳以上はプレーが18回、1086円で回数は20・0%増、金額は7・2%増となり、引き続き60代に次ぎゴルフプレーへの支出が多かった。またゴルフへの消費が伸びた代表世代の30代はプレーが5回で25・0%増、支出が428円で48・6%増と伸び、40代も7回、499円と伸びた。29歳以下は3回、221円だが前年同月比にして回数で200%増、金額で952・4%増と驚異的な伸びとなっている。
1~11月を仮集計すると113回、7136円で13・1%減、16・3%減とコロナ禍もありともに減少しているが、若者世代は大きく増加した。

29歳以下が20回、981円で増加率では233・3%増、135・3%増と増減率では他の世代を大きくリード、30代も39回、2299円で85・7%増、50・0%増と大幅に増やしている。40代は53回、3071円で15・2%増、2・8%増と累計で消費面でプラスに転換した。70歳以上は162回、9828円で14・7%減、8・5%減、主力の60代は173回、1万1314円で10・4%減、13・9%減と回復してきたが、50代は71回、4677円で34・3%減、50・5%減で11月単月の消費支出で大きいマイナスを記録していることから戻りが鈍くなっている。

一方、ゴルフ用具の11月は50代が2回、321円で前年同月比では100%増、1428・6%増と他の世代を大きくリード、30代も2回、195円(101・0%増)と依然活発に消費している。1~11月累計では60代が19回、1446円で回数は11・8%増、消費額は12・5%減だった。次に消費額が多かったのは12回、1208円の30代で回数は50・0%増、消費額は414・0%増と大幅に増加した。プレー料金消費支出で不振だった50代は累計で14回、1044円となり、回数で12・5%減、消費額で32・6%減だが、11月単月が驚異的な消費額の増加だったため、昨年用具への支出が大きく伸びた30代同様に今後はプレー消費への支出増加が予兆される動きとなっている。
いずれにしても経産省の動態統計をみても11月はゴルフ練習場で特需状態が続いており、withコロナ時代でのゴルフの活性化が家計調査にも反映されている。

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※「ゴルフ特信」第6608号より一部抜粋

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