一季出版株式会社

2020.11.07
2020/11/7 ゴルフ場消費、8月前半も10%前後のプラス圏に回復

㈱ジェーシービー(JCB、東京都港区)と㈱ナウキャスト(東京都千代田区)は、現金も含むすべての消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」の8月前半(8月1日~8月15日)の速報値を更新し、その概要を公開した。調査項目にゴルフ場が入っており、7月後半に続いて8月前半も引き続き好調だったという。
8月前半の概要によると「小売総合」、「サービス総合」ともに7月後半より低調となり、「全総合」の回復基調は足踏みが続いているという。7月後半に「旅行」、「宿泊」は下落幅を縮めたが、新型コロナウイルスの感染が全国で再び拡大した影響で「交通」や「外食」は悪化した。

また5月前半以降急回復していた「娯楽」も「遊園地」が大きく下落幅を拡大し、回復傾向に足踏みがみられた。ただ、「喫茶店・カフェ」や「ゴルフ場」などは引き続き回復傾向がみられたと報告している。また、「百貨店」や「アパレル」など外出型消費が落ち込む一方で、「家電(機械器具小売業)」や「家具」の耐久財消費、「EC」や「コンテンツ配信」といったデジタル消費は好調という。
1月後半(コロナ感染拡大前)からの変化率グラフをみると、まず「全総合」では3月前半から減少が始まり、5月後半にプラス圏に浮上した後はほぼプラス圏で推移している。「サービス総合」では2月は前半後半ともマイナス圏で始まり、3月は20%減、4月後半は50%を上回るマイナスとなり底を打ち、その後徐々に戻しているが、6月後半からは20%減を上回るマイナスで足踏みし、8月前半となっても回復していない。
「旅行」や「宿泊」では4月後半や5月前半に90%を超えるマイナスまでいって底を打ち、その後徐々に戻しているが8月前半でも「宿泊」は30%減前後、「旅行」は50%減前後まで戻った程度で、GoToトラベルが始まってもまだ戻りがその程度となっている。

一方、コロナ感染拡大前に比べて伸びが目立つ「コンテンツ配信」や「EC」(デジタル消費)は5月初旬の30%超の増加がピークでその後20~30%の伸びであったが、8月前半は伸びを拡大した。コロナ感染が再拡大したことにより、オンラインでの消費を積極的に行ったことが考えられるとしている。
また引き続き回復傾向にあると分析されたのが「喫茶店・カフェ」や「ゴルフ場」だが、その「喫茶店・カフェ」は8月前半でも30%超のマイナスとなっている。業種として特にクローズアップはされていないが、「ゴルフ場」のグラフを見ると、他の観光やサービス業に比べて、かなり回復しているのが目立つ。まずコロナ前の1月後半からの変化は、いきなり2月前半が30%近いプラスで始まり、3月前半過ぎから後半にかけてマイナス圏に沈み、4月後半には40%近いマイナスを記録するもここが底になり回復、7月前半は20%近いマイナスに一旦沈むが7月後半から8月前半は10%前後のプラス圏まで回復している。

JCB消費NOWの報告にはないものの、コロナ感染報告は7月後半から増え始めた一方で、外出自粛など具体的規制がそれほど強化されなかったため、近場の屋外スポーツで感染リスクの少ないゴルフが選ばれたと推察される。

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※「ゴルフ特信」第6556号より一部抜粋

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