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2020.10.28
2020/10/28 余暇関連108種目中、ゴルフコース市場は推定10位

公益財団法人・日本生産性本部(東京都千代田区)余暇創研の「レジャー白書2020」(9月30日発行予定)によると、2019年のゴルフ参加率は5・8%(前年の6・7%からダウン)でゴルフ人口は前年比13・4%減の580万人となるなど厳しい状況ではあるが、速報時のデータから余暇全108種目の消費実態を比較すると、ゴルフ(コース)の年間消費額は全体の上位に位置していることがわかった。
2019年のゴルフ(コース)人口と参加率は速報時の上位40位(40位は日曜大工の10・3%、1030万円)には入らなかった。スポーツ部門の28種目中ではゴルフ(コース)が人口・参加率で11番目、参加希望率は7・3%(前年の8・0%から0・7Pダウン)で10番目、ゴルフ(練習場)が人口・参加率で12番目、参加希望率は6・4%(前年の7・2%から0・8Pダウン)で14番目だった。
またゴルフ(コース)の1回当たり費用は1万800円でスポーツの中では「スキンダイビング、スキューバダイビング」の2万3400円、「スキー」の1万1440円に次ぐ3番目、年間平均費用は乗馬の14・56万円に次ぐ14・36万円で2番目に多かった。
全種目中でもゴルフ(コース)の年間平均費用は海外旅行の15万1670円、乗馬に次ぐ3位となった。

これら消費実態に基づき推定市場規模を算定(参加人口×年間平均費用)すると、ゴルフ(コース)は8329億円となる計算でスポーツ部門で1位に浮上、全108余暇種目でも10位に位置する。その上位は参加人口1位の国内旅行が5兆9076億円、2位の海外旅行が3兆6309億円、3位が外食(日常的なものは除く)2兆4795億円で、4~9位は帰省旅行、ファッション(楽しみとしての)、「バー、スナック、パブ、飲み屋」、パチンコ、ペット(遊ぶ・世話する)、ドライブが入り、ゴルフ(コース)は10番目。上位は参加人口が1千万人を超える国民的余暇種目が並び、1千万人以下はパチンコの890万人とゴルフ(コース)の580万人だった。
先の発表ではゴルフ場市場は前年比3・3%増と増減だけの開示で実数の発表がなく、本紙ではその増減率から2019年のゴルフ場市場を8822億円と推定した。ゴルフ場では個人消費の他に収入もあり、差異が生じているものと考えられる。

いずれにしても、ゴルフ場の余暇市場に占めるウエイトは高く、多少ゴルフ人口は少なくなりつつあるが、ゴルフ場までの交通費、飲食・宿泊費などGoToキャンペーンでは国内旅行などとともに本来なら経済回復の一役を担えるポテンシャルがあることは確かだ。

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※「ゴルフ特信」第6552号より一部抜粋

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