一季出版株式会社

2020.07.26
2020/7/26 国交省統計令和元年度ゴルフ場建設工事、中規模工事活発に

国土交通省は、令和元年度分(平成31年4月~令和2年3月)の「建設工事受注動態統計調査報告」を先ごろ公表した。
この統計調査は、全国の建設業許可業者約47万業者から約1万2千業者を対象に実施しており、そのうちゴルフ場建設工事の請負契約額は1件当たり500万円以上を集計している(平成25年度に推計方法を変更)。
その公表によると、令和元年度の全国ゴルフ場建設工事金額(請負契約額)の総額は98億8100万円で、前年度実績に比べ92億9700万円、48・48%増加した。工事件数は604件で前年度実績に比べ324件、116・22%増加している。金額は3年ぶりの減少、件数は2年振りの増加となっている。

工事を発注した企業の工事金額を業種別(全11業種)でみると、ゴルフ場企業を含む「サービス業」が80億6200万円で前年度に比べ27億4300万円、25・38%の減少ながら金額最多となっている。以下、「運輸業」5億2900万円(59・90%増)、「不動産業」4億6500万円(8・02%減)、「その他」2億6300万円(1106・12%増)、「製造業」2億4700万円(96・50%減)、「電気・ガス・熱供給・水道業」2億3400万円(前年はゼロ)と続き、1億円以上が計6業種にのぼった(前年度も6業種)。金額ゼロは「農林漁業」と「「情報通信業」の2業種。
工事件数では、金額トップの「サービス業」が前年度比263・45%増の523件で最多となった。100件超はサービス業のみ。以下、「その他」29件(2024・70%増)、「不動産業」26件(159・43%増)、「運輸業」11件(39・22%減)などと続いた。
一方、令和元年度の1件当たり工事金額を計算すると1640万円で、前年度との比較では5220万円、76・09%減少している。

工事発注別では、「電気・ガス・熱供給・水道業」1億380万円、「運輸業」4870万円、「卸売・小売業」3250万円、「製造業」3200万円、「不動産業」1780万円などと続き、金額・件数ともトップの「サービス業」は1540万円だった。
ゴルフ場の経営環境が依然として厳しく、大規模な工事がほぼみられない反面、老朽化したカート道路の工事やティイングエリアやグリーンなど部分的リニューアルといた中規模工事が活発に行われたものと推測できる。
ちなみに、ゴルフ場建設工事を含む同統計の土木工事全体の工事金額は4兆2647万7500万円で、前年度に比べ11・7%の増加。工事種別(全10種類)では増加が発電用土木工事、電線路工事、埠頭・港湾工事・鉄道工事の4業種。あとの6業種は減少で、ゴルフ場建設工事は減少率が最も高かった。

関連記事:2020/1/4 全国建設中ゴルフ場19カ所、動きなく廃止のみで減少

※「ゴルフ特信」第6519号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら