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2020.04.28
2020/4/28 景気判断2月、新型コロナウイルスの影響出始める

内閣府が行っている『景気ウォッチャー調査』の令和2年2月調査が9日に公表された。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は6地域(1月5地域)計8人(7人)で、最高評価の〝良くなっている〟は1人(2人)、〝やや良くなっている〟2人(1人)、〝変わらない〟1人(2人)、〝やや悪くなっている〟1人(2人)、〝悪くなっている〟3人(0人)という結果だった。
独自にDIを算出すると2月は40・6で、前年の60・7から20・1ポイント(以下、P)も下落した。令和に入ってから現状判断DIが増加と減少を繰り返している(令和元年6月18・7P減、7月4・4P増、8月1・3P減、9月18・7P増、10月19・8P減、11月16・7P増、12月5・6P減、令和2年1月16・3P増)。

2月は、1月に引き続き暖かい日が続き、「暖冬のため雪もなく、来客数は好調である。来客数、売上共に予算及び前年比を上回っており、3か月前より良くなっている」(東海地域、支配人、やや良くなっている)、「2月はゴルフ場にとって閑散期だが、暖かい日が続き集客が伸びている」(中国地域、営業担当、やや良くなっている)など、入場者状況に関しては好調だったようだ。
しかし、新型コロナウイルスの影響は出始めており、「国内外でコンペ等のキャンセルが、立て続けに発生している」(九州地域、従業員、悪くなっている)、「個人レベルでは自粛などの動きは限定的であるが、企業レベルではコンペなどのイベント自粛が著しい。暖冬による好影響が帳消しになっている」(南関東地域、経理担当、悪くなっている)としている。

一方、『先行き判断』は6地域(1月6地域)計8人(7人)が回答。それによると〝良くなる〟は1人(1人)、〝やや良くなる〟0人(1人)、〝変わらない〟1人(2人)、〝やや悪くなる〟4人(4人)、〝悪くなる〟2人(0人)。この結果、先行きのDIは31・3で前月の46・9から15・6Pの下落となった。
先行きに関しては、「季節的には好適期であるため、予約状況は高止まりが続いている」(南関東地域)、「4月の予約数は前年同月比より少し悪いが、5月の予約数は順調に推移している」(東海地域)と、予約の入り状況から景気の悪さを感じないとする回答もあったが、大方は新型コロナウイルスによる影響を懸念している。中国や九州地域では、それに加えて韓国や台湾からの予約が入らない状況も考えられることから「状況がかなり悪化する」(中国地域、営業担当)、「今後、リーマンショック以上の影響も想定され、懸念している」(九州地域、従業員)として〝悪くなる〟と判断している。

なお、業種全般の2月のDI(原数値)は、新型コロナウイルスの影響から現状判断が前月比13・2P下落の27・4、先行き判断が前月比16・3P下落の26・6という結果だった。業種ごとでは、ゴルフ場を含むサービス関連が現状24・0(前月40・1)、先行き23・6(41・8)で、最も悪化した飲食関連が現状13・5(37・2)、先行き16・9(39・1)。飲食関連の先行きについては、季節変動を除去した季節調整値でみると12・1(39・3)で、相当厳しい状況となっている。

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※「ゴルフ特信」第6487号より一部抜粋

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