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2020.02.28
2020/2/28 ゴルフサミット会議、廃プラ削減を業界で取組む

ゴルフ関連16団体は「2020年ゴルフ新年会」を1月22日に都内のANAインターコンチネンタルホテル東京で開いた。当日は午前中に16団体が「日本ゴルフサミット会議」を開き、2020年度活動方針を記者会見で説明した。

2020年度活動方針は、「東京五輪・パラリンピックが開催される年を迎え、スポーツに対する国民の関心はもとより、世界の視線は日本に注がれています」で始まり、2020年がスポーツの力で人生100年時代と言われる超高齢社会の国民生活を豊かなものとするスタート年となるよう、ゴルフ界も全力で臨む決意です」と表明した。

同サミット会議は、2015年に「ゴルフの面白さを伝え、ゴルフを真の国民スポーツに」との理念の下に、年度ごとに戦術課題を決定して活動を展開。本年度は「生涯スポーツとしてのゴルフ」が国民の健康増進に果たす役割は重要であると考えての「ゴルフ普及活動」に、地球規模の課題である「地球温暖化防止と廃プラ削減による海洋汚染防止」に対してもサスティナブルな社会の実現に貢献するという新たな挑戦「ゴルフ界も廃プラ削減に取り組もう!」を加えた活動方針を決定したという。

長年の第一目標である「1.ゴルフの活性化について」は2017年に決定した「統一テーマによるゴルフ活性化の取組み」である、①ゴルフ振興の中期目標(20代後半から30代前半のゴルフ実施率を10%強に引き上げ)や②「選手強化」、そして昨年から加えた③「女性ゴルファーの創造(開拓)」に本年度も取り組む。また「9ホール」や「スルー」プレー等の普及やUSGAの推奨する「Tee it FORWARD」運動を展開する。
③の女性ゴルファーに関しては、日本プロゴルフ協会(PGA)の倉本昌弘会長から、40歳代の働く女性を主に想定して、ゴルフを企業の研修で使ってもらえるようなメソッドを開発中としており、10団体が分科会に参加して今後取り組むことを発表した。

2つ目のテーマは先に挙げた「2.ゴルフ界も廃プラ削減に取り組もう!」。サミット会議として「NO!プラごみ」と題した〝廃プラスチック削減へ〟のポスターを全ゴルフ場に配布することに決めた。チェック項目は「ペットボトルは回収BOXへ入れよう」、「洗濯物はエコランドリーバッグを利用しよう」、「備品を無駄づかいしない」、「ステンレス水筒を上手に利用しよう」の4つだ。さらに今年6月ごろにゴルフ界の環境サミットを開く方針だ。
PGAでは昨年の全英オープンで配布されたものと同じ素材のステンレス水筒を1万個発注し、日本プロ選手権でエコバッグとともに販売ないし配布するという。

「3.ゴルフ場利用税廃止を求める運動」は、2019年度のゴルフ界からの要望は、「ゴルフ場利用税撤廃」を前提としつつ「非課税措置の拡充(対象年齢や対象競技の拡充)」に変更となり、結果は「国民体育大会の公式練習・2020年東京オリンピックのゴルフ競技及び国際的な規模のスポーツ競技会のゴルフ競技(公式練習を含む)の非課税措置」と限定的だったが、2003年度の非課税制度導入以来の改正であり、「蟻の一穴」とも言える変化だと考えますと評価した。その他、「4.国家公務員倫理規程における「ゴルフ」の削除」、「5.暴力団等反社会勢力の排除」も引き続き採択した。

新春特別講演は、日本ゴルフ協会ナショナルチームのガレス・ジョーンズヘッドコーチが、プレー割合の多いショート距離中心の練習やアプリを使ったコーチ等を解説した。
ゴルフの16団体代表者が登壇した恒例のゴルフ新年会では、公益財団法人・日本ゴルフ協会(JGA)の竹田恆正会長が「今年はワールドハンディキャップシステム(WHS)が始まること」等を代表して挨拶した他、来賓では自民党ゴルフ振興議員連盟から中曽根弘文参議院議員(日本高等学校ゴルフ連盟会長)が挨拶、東京五輪組織委員会のスポーツディレクターである室伏広治氏が乾杯の音頭を取るなど五輪近しを印象付ける新年会となった。

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※「ゴルフ特信」第6468号より一部抜粋

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