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2020.01.22
2020/1/22 シンガポールのAGT、ゴルフ場売却の可能性を示唆

シンガポールで上場しているアコーディア・ゴルフ・トラスト(AGT)と受託管理会社がゴルフ場資産等の買収提案を受けていることがわかった。また、これに関連して日経新聞が買収提案を行っているのは、現在の㈱アコーディア・ゴルフの親会社であるMBKパートナーズであることがわかったと12月17日の電子版で報じた。
同報道によれば、「アコーディア、異例のゴルフ場買い戻しへ」の見出しで、㈱アコーディア・ゴルフが2014年に売却したゴルフ場(当時で90コース)を推定800億円超で買い戻す交渉に入ったという。

AGTと受託管理会社では11月28日のホームページで「全てのゴルフコースに及ぶ出資持分の売却に繋がる可能性のある取引に関連して法的拘束力のない提案を受け取った」ことを明らかにし、さらに12月12日段階では「未だ、法的拘束力のない提案の評価を行う財務アドバイザーを選定するプロセス」等とし、「提案内容や諸条件等(買受申出額や買受申出者の特定に関わる情報等を含む)を開示することはできない」としたが経過の進捗を報告していた。

日経新聞では、親会社の投資ファンドにとって一体運営のほうが、将来の出口戦略(エグジット)として好ましいためと報じている。AGTのゴルフ場鑑定価格と比べて割安となっていることも取得要因にあげている。
もっとも、現時点でMBKパートナーズ、アコーディア・ゴルフとも今回の件についてのニュースリリースは行っていないので、今のところ真偽は不明だ。いずれにしても、国内不動産や株価の上昇が目立っており、大きな取引が成立する背景は出てきているようだ。

ちなみにAGTがHPで開示している89ゴルフ場の鑑定価格総額は1447億円(2018年12月末)で、上位は首都圏が大厚木CC本C(27H、神奈川)80億円(売上高13・34億円)、関西圏が大津CC(45H、滋賀)74・8億円(15・82億円)などとなっている。

関連記事:2019/12/29 アコーディアゴルフトラスト上半期、営業収益約274億円

※「ゴルフ特信」第6456号より一部抜粋

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