一季出版株式会社

2019.10.28
2019/10/28 神奈川県等、茅ケ崎ゴルフ場の優先交渉権者を選定

神奈川県と茅ケ崎協同㈱は9月25日、茅ケ崎ゴルフ場利活用事業の優先交渉権者を選定したと発表した。
優先交渉権者は、代表法人が㈱ゴルフダイジェスト・オンライン(東京都品川区)で、構成員は亀井工業ホールディングス㈱(茅ケ崎市)、特定非営利活動法人湘南ベルマーレスポーツクラブ(平塚市)。
その優先交渉権者の事業コンセプトは「ローカルファーストを基本に、未来へ向けた茅ケ崎のランドマークの創造」、「ゴルフパーク、ホテル、にぎわい交流・オフィスを複合的に展開し、湘南地域の恵まれた自然環境を背景とした新しいリゾートエリアを創造」、「地域に開かれた未病改善・健康増進の環境づくり」、「防災機能の強化とともに、地域コミュニティ醸成に資する開かれた防災拠点を形成」としている。事業イメージ図では既存のゴルフ場(現在は㈱武蔵野に転貸しされ9Hの茅ケ崎GCとして営業中)を「ゴルフパーク」として残し、西側の現クラブハウスや駐車場等のエリアを「にぎわい交流エリア」として①未病改善・健康増進施設、②ローカル商業施設、③子育て支援施設、④ホテル、⑤オフィス・起業支援施設--を整備する。

県では、この3月29日に茅ケ崎ゴルフ場利活用事業の事業者募集を発表。今回の選定経過については7月29日から8月2日にかけて応募図書を受け付け、8月7日に第1次審査結果を通知、9月6日に第2次審査(プレゼンテーション及びヒアリングの実施)を行ったという。応募では3者あったが、第1次審査の段階で必要な応募図書が提出されなかった2者が失格となり、第2次審査では1次審査を通過した1者のみを対象に行い、学識経験者等で構成する事業者選定委員会の意見を聴取したうえで、事業提案及び提案価格について審査したという。2次審査は「公開性の低さを懸念する意見がある一方、防災面からゴルフ場を高く評価する意見があること」、「健康増進、未病改善など県施策と関連する事業提案が盛り込まれ、県として今後の事業展開に高い期待を寄せたいこと」、「広域避難場所やみどりの機能がしっかりと確保され、茅ケ崎市のまちづくりに資すると考えられること」を選定理由として挙げた。評価点は100点中74・125点。そのうち提案内容の評価点は54・125点で、募集要項の最低基準の40点以上を上回った。価格面は20点満点だった。

今後については10月に基本協定の締結(県、茅ケ崎協同㈱、茅ケ崎市、優先交渉権者)、住民説明会、事業計画の策定、来年3月に土地売買契約及び土地賃貸借契約の締結、同4月以降にまちづくり計画の策定、都市計画の決定・変更手続き、造成工事・建築工事に関する手続き、事業着工となっている。土地面積は19万8786平方メートルで、県が保有する約12万平方メートルは売却か事業用定期借地権設定契約、茅ケ崎協同が保有する約7万5千平方メートルは事業用定期借地権設定契約を結ぶ予定。
優先交渉権者の主な事業担当は、GDOがゴルフ場運営、亀井工業ホールディングスがホテルやにぎわい交流エリア、湘南ベルマーレが多世代に向けスポーツ教室を開くなどの健康増進・未病改善を予定しているという。

なお、優先交渉権者となった代表法人の㈱ゴルフダイジェスト・オンライン(石坂信也社長、東京都品川区)も25日、同様の内容で公表し、「本プロジェクトを進めることにより、今後も新しいゴルフの楽しみ方を追求するとともに、ゴルファーにとって快適なゴルフライフを提案し、ゴルフの楽しさ・素晴らしさをより多くの人々へ伝えてまいります」と付け加えた。
かつて優先交渉権者が辞退してゴルフ場存続が危ぶまれた茅ケ崎ゴルフ場だが、新運営で存続することになった。

関連記事:2019/6/19 PGM、レオマ高原ゴルフ倶楽部(徳島)を売却し、運営受託

※「ゴルフ特信」第6423号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら