2026.03.18
2026/3/18 鳴門ゴルフ㈱第63期決算、攻めの姿勢で増収増益
鳴門カントリークラブ(18ホール、徳島県鳴門市)を経営する鳴門ゴルフ㈱(徳島県鳴門市)は、第63期(2024年9月1日~2025年8月31日)の有価証券報告書を四国財務局長に提出しており、様々な施策で入場者数、収益ともアップしていることがわかった。
同報告書によると、ゴルフ業界全体が若者のゴルフ離れや少子高齢化、異常気象といった厳しい構造的課題に直面するなか、同社は開場60周年という節目を最大限に活用。老朽化したインフラの刷新と、立地特性を活かしたデジタルマーケティングを組み合わせることで、入場者数・収益ともに前期を上回る堅調な業績を収めたという。
営業面では、「開場60周年記念コンペ」を8日間開催、併せて「開場60周年記念新規正会員募集」(ゴルフ場のHPによると入会金30万円、登録料8・8万円)により、コンペフィで対前期比136万9千円増、名義登録料及び入会金で同72万円増となった。また営業面では、メンバーの終身会員制度の拡充を始めとする諸施策や、平日昼食付企画、スポンサー競技、セルフデーサービス強化、閑散期の冬場には期間限定優待券の配布、練習場、主要企業への営業強化、さらに、同クラブの強みである「四国内で京阪神に一番近いゴルフ場」という立地条件を前面に出した『京阪神から楽々日帰りでプレイできる四国のゴルフ場』を売りに京阪神向けバナー広告の掲載及び、ネット予約割引制度の導入により、インターネット予約制度の利用拡大を行い、集客に向けた積極的な取り組みにより入場者数は対前期比426名(0・9%)増加した。
一方、一人当たりの売上単価も、8840円と対前期比132円(1・5%)アップ。客単価増もあり営業収入は4億3240万円と対前期比1015万1千円(2・4%)の増加になったという。損益については経費節減に努めたが、営業費用が対前期比793万9千円(2・0%)増加し4億914万円となり、経常利益は3998万8千円と対前期比65万3千円(1・7%)増加した。なお、同期より、繰越利益剰余金がマイナス(累積赤字)からプラス(累積黒字)に転じたことにより繰延税金資産(法人税等調整額)を2959万4千円計上したため、法人税等控除後の最終損益は対前期比2816万8千円(97・3%)増加し、5711万円と大幅な純利益(黒字)計上となったとしている。
報告書では、これら業績のハイライトに加え、課題と対策を列挙している。例えば顧客満足度を直撃する「施設・IT投資」として、歴史あるコースゆえの老朽化という課題に対し、「明るく、清潔で機能的な施設」を目指して戦略的な投資を実行。近年増加傾向にある女性客をターゲットに、女子更衣室を全面改装。ロッカーを最新型へ一新し、収容人数を18名分増設した。その他、ロビー・フロントの刷新も実施。プレー環境では最新型GPSカートナビゲーションシステムを導入。進入路やカート道路の舗装補修を行い、コース全体の見栄えと安全性を維持した。
その他、会員組織の活性化として名義書換料の据え置きや、贈与しやすい終身会員制度の拡充。人材育成とサステナビリティとして、人手不足に対応するため、定年を60歳から65歳へ延長。健康状態に応じて70歳までの雇用継続を考慮し、ベテランスタッフのスキルを維持するとともに、従業員の健康診断管理を徹底している。接客教育に力を入れ、その他地域貢献として瀬戸内海国立公園内の自然保護に取り組むほか、災害時の避難所としての申請など、地域社会の一員としての役割を強化しているという。
物価高騰による固定費の増加や、近隣他場との過当競争といったリスクに対しては、20歳代や女性などの「新規ゴルファーの創造」に真摯に取り組む姿勢を示し、一方で還暦、古希、喜寿などのライフイベントに合わせた小コンペ企画など、顧客が「楽しい、おもしろい」と感じるソフト面の充実を加速させる方針と、課題解決にPDCAの実行、改善に取り組んでいる。
