2025.06.15
2025/6/15 北海道長沼町、旧・マオイGCの跡地活用事業者決定
北海道の長沼町(産業振興課企業誘致推進室)は、「旧マオイゴルフリゾート跡地施設活用事業」公募型プロポーザルの審査会を2月25日に行い、契約候補者を決定したと公表した。
対象物件は、令和元年11月に閉鎖した旧・マオイゴルフコース(旧・27ホール、北海道夕張郡長沼町東5線北10ほか)エリア(土地約198万平方メートル)と、管理棟、ショートコースクラブハウス、茶屋ほかの建物(クラブハウス・ホテル除く)。公募型プロポーザルには、このゴルフ場エリアに3事業者、フラワーパークエリアに1事業者(審査会前に辞退)の応募があった(再公募は未定)。
決定した契約候補者はJFEエンジニアリング㈱(東京都)。ゴルフ場エリアのコース跡地で植林事業及びバイオマス燃料化事業を行う。提案価格は土地(賃貸)561万5400円/年、建物(売却)989万円(税抜き)。
事業提案書によると、ゴルフ場エリアの活用方針を、美しい景観や自然環境の保全、地球温暖化の抑制等に資する事業と定めた。植林事業として、コース内の勾配の急なエリアに針葉樹(カラマツ、トドマツ)を植樹してCO2の吸収・土壌浸食の抑制、水源保護での環境保全への貢献、それに美しい景観を形成し、未来へ残せる森林資源を形成する。コース内の勾配が緩やかなエリアに早生樹(オノエヤナギ)を植林し、3年で収穫(伐採)のサイクルで資源作物として高い生産性、雇用創出(従業員4名予定)、技術開発で農業に近い施業アプローチを行う。
またマオイコース&ワッカコースの17番ホール及び管理棟にて、バイオマス燃料化事業を行う。近隣山林から原木の受入れやバイオマス燃料チップ製造(100t/日)、近隣バイオマス発電所へのチップ販売(70t/日)を行う。コース内用地で原木置き場やチッパー製造にも利用する。バイオマス燃料チップ生産は2027年からの予定としている。
ゴルフ場エリアには3事業者から提案があったが、審査会では、契約候補者の財務内容は良好で、また資金計画が具体的でありかつ賃貸期間が30年弱と長期に渡るため、町への財政的なメリットや事業の継続性が他の提案と比較して高い等と判断されて最も高い点数を付けた。クラブハウス及びホテルは活用しないが、 練習場及びショートコースクラブハウスについては地域に開かれた場とし、町民と協議しながら活用方針を決めていくこととなっている。