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2025.05.19
2025/5/19 ㈱平和の25年3月期第3四半期決算、修正も増収増益

パチンコ等の遊技機器メーカーでかつ、ゴルフ事業のパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎社長、東京都台東区)を完全子会社とする㈱平和(嶺井勝也社長、同)は2月7日、2025年3月期第3四半期決算(2024年4~12月)の連結業績を発表した。1月31日に親会社の株式を取得した㈱アコーディア・ゴルフの業績反映は次年度の26年3月期からとなっている。
同第3四半期の売上高は1187億82百万円(前年同期比15・5%増)で、営業利益287億68百万円(49・0%増)、経常利益284億96百万円(53・6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益205億83百万円(77・3%増)と増収増益となった。同日の発表で遊技機の販売台数が期初計画を下回る見込みとなったことや、㈱アコーディア・ゴルフ親会社の株式取得に伴いアドバイザリー費用等18億円計上により、期初予想から減少すると修正した。また金融機関からの資金借り入れに要する費用60億円を第4四半期に営業外費用へ計上するため通期予想を修正。売上高1454億円(前年同期比6・6%増)、営業利益267億円(14・0%増)、経常利益199億円(12・5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益121億円(27・2%減)と下方修正した。期末配当40円予想は変更なし。

経営成績の報告では、遊技機業界ではスマートパチスロの稼働が好調としたが、パチンコ機はスマートパチンコや今後、新しいゲーム性である「ラッキートリガー」を搭載したパチンコ機の普及が期待される段階で、売上高392億14百万円(前年同期比49・0%増)、営業利益127億54百万円(387・2%増)となった。

一方、ゴルフ業界では記録的猛暑や豪雨、10月の秋雨前線や低気圧による降水量の増加、11月中旬以降の急激な気温低下などの天候不順による影響により、市場は前年と比較して減少傾向で推移。同社のゴルフ事業は売上高795億68百万円(4・0%増)、営業利益179億43百万円(4・0%減)となった。同期間の来場者数737・3万人(19・3万人、2・7%増)、客単価9840円(163円、1・7%増)とも増えたが、利益面は、各種原材料価格や水道光熱費の高騰、賃上げによる人件費の増加等の影響に加え、本株式取得に伴うアドバイザリー費用等の計上で、前年同期比で減益と説明している。
ゴルフ事業は収益の最大化に向けた取組みで、引き続きナイター営業の拡充を推進。24年12月1日よりザ・インペリアルCC(27ホール)にて茨城県初となるナイター営業を開始。さらに3ゴルフ場を追加して、合計12ゴルフ場でのナイター営業展開を予定。また、国際女性デー(2025年3月8日)に合わせて25年3月1日~10日に「PGM LADIES WEEK」を前回から規模を拡大して34ゴルフ場にて開催する。ゴルフ場の新規取得は、一志GC(三重県)を24年10月より運営を開始した。

2025年3月期はPGMの来場者数で930・3万人(24年3月期905・4万人)、顧客単価9728円(9597円)を見込む。㈱アコーディア・ゴルフのゴルフ事業(24年12月末173ゴルフ場=25年2月3日に1ゴルフ場売却、24年3月期来場者数1202万人、24年3月期売上高1197億66百万円)がグループイン(みなし取得日25年3月31日予定)することによる業績変化やアコーディア・ゴルフ親会社取得に伴う銀行からの5100億円借入れのやり繰りが注目される。

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「ゴルフ特信」第7188号より一部抜粋

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