2026.03.01
2026/3/1 ゴルフ練習場の倒産、10月までで6件、過去最多を更新
東京商工リサーチ(TSR)は11月23日に、2025年1月から10月までのゴルフ練習場の倒産件数(負債1000万円以上)が6件に達し、過去20年間での年間最多記録を更新したと発表した。コロナ禍を経て再燃したゴルフブームの一方で、従来型の「屋外練習場」と、IT技術を活用した「インドア練習場」との間で顧客獲得競争が激化しており、これらがゴルフ練習場事業者の倒産が増えた要因と分析している。
今回の調査結果によると、倒産件数はこれまで最多だった2008年及び2020年の5件を上回り、今年は10カ月で記録を塗り替えた。倒産した6件の要因はいずれも「販売不振」とし、負債規模は1億円未満の小・零細事業者が中心だが、1億円以上の大型倒産も2件発生した。
屋外の打ちっぱなしは、広大な土地とネット、ティーアップなどへの投資負担から、都市部での新規開業は難しく、残存者利益も大きかった。しかし、施設の老朽化や、近年の運営コストの上昇など課題が山積。値上げが相次いだが、利用者離れが起き、ライバルへ顧客が流出した。さらに近年、台頭するインドアゴルフ場への乗り換えも続き、経営に厳しさが増しているという。
駅前やオフィスビル内で開業できるインドアゴルフ練習場は、初期投資や運営コストが比較的軽く、都市部を中心に乱立状態にある。「24時間営業」や「定額制通い放題」、「高性能弾道測定器の導入」など、多様なサービスを武器に屋外練習場の顧客を取り込んでいる。TSRのレポートでは、ある男性利用者の「屋外練習場の値上げが続き、通い放題プランのあるインドアへ切り替えた」とのコメントを紹介しており、インドアゴルフ練習場はコストパフォーマンスと利便性が利用者にとっての決定的な判断材料となっているようだ。
すでに、インドア施設間でも顧客の奪い合いによる消耗戦が始まっており、業界全体が「成長と淘汰」の過渡期に入ったようだ。ゴルフ人気が底堅い中、今後は単なる場所貸しにとどまらず、新たな付加価値を提供できるかどうかが、生き残りのカギとなりそうだ。
