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2024.04.03
2024/4/3 アメリカでシミュレーターゴルフ参加者が劇的に増加

NGF(米国ゴルフ財団)が、ゴルフシミュレーターの施設が急速に増加し、シミュレーターゴルフの参加者も急速に増えているとレポートしているので紹介したい。
同レポートによると、過去1年間に推定620万人のアメリカ人がゴルフシミュレーターのクラブでゴルフボールを打ち、その合計はパンデミック前のレベルと比較して73%急増した。2019年とその数年前までのシミュレーターへの参加者は400万人弱で推移していたという。その推移は2014年から19年までは3・6ミリオンで横ばいだったが、20年4・5、21年4・6、22年5・5、23年6・2ミリオンのように増えたと推定している。

同社のデータベースにはシミュレーターを備えた企業が1600社以上あるそうで、従来のグリーングラスのゴルフ施設はもちろんのこと、商業施設でも急速に拡大したという。ただゴルフ小売業者等一部は含まれていないという。
それがTopgolf Swing Suite、X Golf、Five Iron Golf、Golfzon Socialなどの成功したフランチャイズの急増により、近年供給が決定的に増加していることと、施設の特定にも貢献した。
現時点では、家庭用シミュレーターの推定値はないとしているが、The Indoor Golf Shop、Full Swing Golf、SkyTrak、Foresight Sports、Rapsodo、Trackmanなどのサプライヤーからのフィードバックで着実な成長を示した。また消費者による使用状況調査では参加者の3分の1が、誰かの家の中でプライベートシミュレーターを使用したことがあるとし、個人宅でも利用が多いことが推定された。

同レポートでは、シミュレーター利用者の半数以上(非ゴルファーの53%)は従来のゴルフをプレーしないという。ただシミュレーターを利用したことのあるグリーングラスゴルファーにとって、シミュレーターは従来のゲームとの結びつきを強くしているとも報告。それはシミュレーターゴルフユーザーのうち、実際のコースでのプレーの方が少ないと回答したのはわずか2%で、プレーのほうが多いと回答した29%に比べ少ない結果から判断している。
NGFでは、アメリカのゴルフ人口について2022年までの過去3年間でオンコースの人口が増えた以上に、オフコースでの人口が増えていた。
またアメリカではタイガー・ウッズとロリー・マキロイが立ち上げたトゥモロースポーツがTGL(テクノロジーセントリック・ゴルフ・リーグ)を来年1月開幕予定(2025年に延期)だったことでシミュレーターゴルフもより注目された。
いずれにしても、ゴルフクラブを使うスポーツには変わりなく、シミュレーターゴルフの施設や人口増は日本でも全体のゴルフ人口増に貢献する可能性もありそうだ。

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「ゴルフ特信」第7023号より一部抜粋

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