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2023.12.07
2023/12/7 リゾートトラストがゴルフ倶楽部金沢リンクスの取得を計画

会員制リゾートクラブ、ゴルフ場運営等のリゾートトラストグループ(名古屋市)がゴルフ倶楽部金沢リンクス(18ホール、金沢市)を経営する大浜リゾート開発㈱(金沢市)の株式の一部を取得し、会員制のホテルを設ける計画が進んでいることが地元紙の報道で明らかになった。投資額は約300億円とみられている。
報道によると、全国でホテル事業を展開するリゾートトラストグループが北陸でホテル適地を探していて、金沢リンクスに白羽の矢が立ったという。計画では、仮設のクラブハウスを建てた上で、現在のクラブハウスを取り壊し、その跡にホテルを建設する計画で来年7月に着工し、完成には3年程度かかる見通し。

金沢リンクスは1990(平成2)年に開場。本紙の過去の報道では石川県が日本海に面して埋め立てた工場用地をゴルフ場に転用する計画で、ゴルフ場開発のため設立した大浜リゾート開発㈱には地元百貨店の社長で商工会議所の会頭が社長を務め、地元財界の有力者が出資。会員募集で集めた預託金約95億円を、県開発公社等から取得したゴルフ場用地費や造成費に充てた。ただ98(平成10)年から預託金の償還期限が到来し、償還金額が10億円を上回ったことなどから2007(平成19)年7月に大浜リゾート開発㈱は金沢地裁へ民事再生法を申請(本紙4736号既報)して、預託金問題を解決した。地元紙の報道では、再生法申請当時は澁谷工業前社長の澁谷弘利氏が同開発の社長に就任、澁谷氏死去後の21年11月に小竹正剛支配人が後任に就いた。また近年は、コースに広告看板を設けたり支援金を募ったりして、単年度黒字化を達成していると伝えた。
大浜リゾート開発では今回の報道に「弊社が発表したものではない」、リゾートトラストの広報でも「当社の発表ではない」と内容についての言及は避けた。

ちなみに、リゾートトラストグループはグループ13ゴルフ場のうち、ホテル併設会員制ゴルフ場はグランディ那須白河GC(福島県)、グランディ軽井沢GC森泉コース(長野県)、グランディ浜名湖GC(静岡県)、グランディ鳴門GC36(徳島県)の4カ所ある。8月10日に発表したリゾートトラスト㈱(東証プライム上場)の2024年3月期第1四半期決算はホテル会員権の販売が好調などで増収増益となり、連結売上高は過去最高を更新したなどとし、自己株式の取得も発表していた。

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「ゴルフ特信」第6977号より一部抜粋

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