一季出版株式会社

2023.04.23
2023/4/23 ㈱平和の23年3月期第3四半期決算、大幅増収増益

パチンコ等の遊技機器メーカーで、ゴルフ事業のパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎社長、東京都台東区)を完全子会社としている㈱平和(嶺井勝也社長、同)は2月8日、2023年3月期第3四半期決算(2022年4~12月)の連結業績を発表した。
同期の売上高は1162億53百万円(前年同期比25・8%増)で、営業利益が281億61百万円(182・8%増)、経常利益が277億93百万円(181・4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が205億06百万円(345・4%増)と大幅な増収増益となった。これにより通期予想は売上高で前回予想の1380億円から1403億円(15・4%増)に、営業利益で207億円から264億円(157・9%増)に、親会社株主に帰属する当期純利益は133億円から189億円(761・7%増)等にそれぞれ上方修正した。

定性的情報としては、遊技機業界は2022年11月より導入されたスマートパチスロ(スマスロ)の稼働が好調で、引き続き電子部品不足の影響は懸念されるものの、パチスロ市場は回復の兆しをみせていて、同社は業界初のスマスロとなる「バキ 強くなりたくば喰らえ!!!」を販売し、販売台数は好調に推移したという。スマートパチンコ(スマパチ)も2023年4月以降販売されることとなり、同社も新機種「ルパン三世 THE FIRST」の発売を予定している。
第3四半期の遊技機事業業績は、売上高433億82百万円(77・2%増)、営業利益151億40百万円(前年同期は営業損失16億66百万円)となっている。

またゴルフ業界においては、直近で寒波の影響はあったものの、例年より梅雨の期間が短く全国的に天候に恵まれたことに加え、近年の旺盛なゴルフプレー需要に支えられ、来場者数は好調に推移したという。
第3四半期のゴルフ事業業績は、〝高まるゴルフプレー需要に応じた価格設定により顧客単価は回復傾向にあり、また、全国的に天候に恵まれたことにより引き続き来場者数が好調に推移したことに加え、前年に取得したゴルフ場が貢献し、売上高、利益面ともに前年同期比で増加〟し、売上高728億71百万円(7・3%増)、営業利益151億67百万円(13・1%増)になったとしている。直近のM&Aでは22年12月からPGM御殿場CC(旧・足柄森林CC、18ホール、静岡県駿東郡小山町)の運営を開始した。

なお、決算説明資料によると3Q(10~12月)の来場者数は234・7万人(前年同期比0・2%減)、顧客単価は9816円(4・2%増)、3Q累計(4~12月)の来場者数は711・3万人(2・2%増)、顧客単価は9279円(5・3%増)。市場動向として〝来場者数はゴルフ人気で増加、ゴルフ場の稼働率は土日祝日はMAXだが、平日の稼働率は未だ余裕があるため、平日の稼働率を上げることで、今後も伸びる余地あり〟、〝会食を伴うコンペ需要の低下によりF&B等の単価はまだ回復していないものの、徐々に回復傾向〟、〝需要と供給に応じた価格設定により、無駄な値引きを抑える〟ことで、さらなる顧客単価上昇を見込んでいる。

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「ゴルフ特信」第6905号より一部抜粋

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