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2022.05.18
2022/5/18 府中カントリークラブ(東京)コロナ禍も来場者大幅増で最終黒字

株主会員制の府中カントリークラブ(18ホール、東京都多摩市)を経営する㈱府中カントリークラブ(西田利一代表取締役社長)は、3月30日に関東財務局へ第71期(2021年1月1日~12月31日)の決算(有価証券報告書)を提出した。
それによると、同期の売上高は7億6259万7千円(前期6億8628万5千円)で、経常利益3581万4千円(同4393万4千円)、当期純利益1657万8千円(同2253万2千円)と増収減益で、黒字決算を維持している。

経営成績に関しては、当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束に見通しが立たず、度重なる緊急事態宣言等に伴う行動規制等により、経済活動の停滞による企業収益や個人消費の悪化が続くなど、極めて厳しい状況で推移。一方、ゴルフ場業界においては、密を避けられる野外スポーツとしてゴルフの人気が高まり、来場者が大幅に増加するなど、総じて回復基調に転じたと説明している。
同クラブの来場者状況も、来場者と従業員の安全重視を大前提に感染予防対策に細心の注意を払いながら営業継続に注力した結果、年間3万9534人で前年同期に比べ4933人、率にして14・3%の大幅な増加となったとしている。月別の実績をみると、2月に12・2%増となって以降、前年の反動増により4月68・3%増、5月25・9%増、6月28・3%増、7月12・7%増と高い伸びをみせ、8月に唯一7・5%減少したものの、9~12月が0・1%増~18%増で推移している。来場者比率は会員71・8%、ビジター28・2%だった。

収入面ではプレー収入や食堂・売店売上高が大幅増収となり、売上総利益は7億2772万8千円(前年同期比6983万9千円増)となった。費用面においては、固定資産税の軽減措置の適用による租税公課の減少等があったが、クラブハウス内の防水・安全対策等による修繕費増加や派遣キャディ活用増による業務委託費増加などから、販売費及び一般管理費が9億3198万1千円(同1970万7千円増)となった。以上により、差引営業損益では2億425万2千円の営業損失(同5013万3千円の改善)となった。
一方で営業外損益においては、名義書換料の大幅な減少(同5840万円減)等により、2億4006万8千円の収益(同5825万2千円減)となったという。
これらにより、経常損益では3581万4千円の経常利益(同811万9千円減)となり、特別損失や法人税等調整額等により、最終損益では1657万8千円の当期純利益(同595万4千円減)となったとしている。

なお、当事業年度の設備投資等は主に男子メンバーロッカー(2区画)の更新、9番ホール等のカート通路及び管理道路の改修工事、クラブハウス2階テラスの改修工事、コース管理用機具の更新としている。

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※「ゴルフ特信」第6787号より一部抜粋

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