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2021.11.18
2021/11/18 景気ウォッチャー9月、コロナ感染者数減で多少上向き

内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和3年9月調査が8日に公表された。
同調査によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ関係者は5地域(8月5地域)計6人(7人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は2人(0人)、〝変わらない〟は2人(0人)、〝やや悪くなっている〟は1人(3人)、〝悪くなっている〟は1人(4人)という結果だった。独自にDIを算出すると9月は45・8となり、前月の10・7に比べ35・1ポイント(以下、P)の大幅上昇となっている。

9月は全国の半数強の自治体が緊急事態宣言下ないしまん延防止等重点措置下にあった。しかし、過去最大となった新型コロナウイルス感染症の第5波が収束に向かい、「9月は降雨が多かったものの稼働率は底堅く推移。10月の予約状況も高止まりが続いている」(南関東地域、経理担当、やや悪くなっている)、「順調に来客数が推移している」(九州地域、従業員、やや良くなっている)、「今月は天候も安定せず、入場者数は予算を下回った」(東海地域、支配人、変わらない)など、ゴルフ場入場者動向に新型コロナが大きく影響しなかった模様だ。ただ、10月には緊急事態宣言等が解除されたことから、「人流が一気に増え、新型コロナウイルスのこれまで以上の感染拡大が予想される」(南関東地域、従業員、悪くなっている)とするウォッチャーもいた。
一方、『先行き判断』は5地域(8月5地域)計8名(8名)が回答。〝良くなる〟は0人(0人)、〝やや良くなる〟は3人(3人)、〝変わらない〟は1人(1人)、〝やや悪くなる〟2人(2人)、〝悪くなる〟は2人(2人)。これにより、先行きDIは50・0で前月の40・6から9・4Pも上昇している。

緊急事態宣言等が9月末をもって解除され、レストランで酒類提供を再開したり、浴室の湯船の利用を再開したりするゴルフ場も出てきた。東海地域の支配人は「2~3か月先の入場者予約数は順調である。レストラン売上は、コロナ禍により大きな期待はできないが、ゴルフ場の入場者数は、今後ある程度期待できると思う」として〝やや良くなる〟と判断。南関東地域の経営者も〝やや良くなる〟と判断し、その理由を「年末に向けてワクチン接種も進展するだろうし、ここ最近の感染者数の減少を見る限り、少しずつではあるが平常化への道を進んでいる」ためとしている。その一方で、「現在の新型コロナウイルス禍では、直近で予約が増減するため先の見通しが難しい」(中国地域、営業担当、変わらない)、「夜、飲食店での社交の増加による地元来場者数の減少と、県や国をまたぐ往来が元に戻り、国内外の来客数の増加と相殺されると推測する」(九州地域、従業員、変わらない)と、今後の景気に慎重な見方もみられた。

なお、業種全般の9月DI(原数値)は現状が43・3で前月比9P上昇、先行きが56・7で同15P上昇となった。

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※「ゴルフ特信」第6718号より一部抜粋

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