一季出版株式会社

2021.11.14
2021/11/14 動態8月速報、天候不順でゴルフ場売上9・2%減

経済産業省は「特定サービス産業動態統計」の令和3年8月分の集計速報を発表した。
8月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)利用者数は87万9934人で前年同月比10・6%の減少(前年同月は10・8%増)、売上高は76億27百万円で前年同月比9・2%の減少(1・1%増)となり、利用者数、売上高とも今年2月から続いていた連続増加は6カ月で終了し、7カ月振りの減少となった。
8月の内訳は、利用料金収入が平日で2・1%減(3・7%増)、土・日祝日で12・7%減(1・8%増)。その他売上高では食堂・売店(直営)16・7%減(3・3%減)、キャディフィ10・1%減(1・0%減)。利用者数は平日で会員9・9%減、非会員6・0%減、土・日祝日は会員16・2%減、非会員14・8%減となり、営業日数的には2・9%減に過ぎないが、何よりお盆前後の一週間近くが天候不順となった影響が大きかった。

8月の18ホール換算は、利用者数10・4%減、売上高9・1%減。客単価(1人当たり利用額)は8668円となり、前年同月比は1・5%の増加となった。1日当たりの利用者数は113・7人で7・6%減だった。
一方、8月のゴルフ練習場は、売上高が前年同月比2・4%増(10・4%増)、利用者数は土・日祝日で9・0%の大幅減少(15・4%増)も、トータルでは2・6%増(13・0%増)とプラスにまで戻した。これで利用者数は14カ月連続増加、売上高でも11カ月連続増と好調を維持した。
昨年8月はGoToの開始や海外旅行に行けない夏休み事情もあってゴルフ場、練習場とも爆発的に利用者が増えた。今年の8月は天候不順が大きく影響するが、新型コロナの感染者数が国内で急拡大し緊急事態宣言が多くの都道府県で出されたことも影響したとみられる。その点で、近場の活動である練習場の需要の強さがうかがえる。

8月の対個人サービス業の売上高でみると、結婚式場業の128・7%増が目立つが、趣味・娯楽関連ではパチンコホール9・5%減、遊園地・テーマパーク8・9%減、ボウリング場3・2%減で、ゴルフ場は屋外の遊園地・テーマパーク同様の落込みだが、ゴルフ練習場はその中で2・4%増と唯一の増加となっている。
東京オリンピックで稲見萌寧プロが銀メダルを獲得するなど日本選手が活躍したことも追い風が続いている要因とみられる。

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※「ゴルフ特信」第6716号より一部抜粋

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