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2021.10.31
2021/10/31 2020年ゴルフ人口、10・3%減の520万人に

公益財団法人・日本生産性本部(東京都千代田区)の余暇創研は9月28日に「レジャー白書2021」(10月4日発行、税込み7700円)の概要を発表した。余暇活動調査は2021年1~2月に全国15~79歳の男女を対象にインターネット調査(有効回収数3246人)で行った。

発表によると、「レジャー白書2021」の主なポイントしてはコロナ禍により日本人の余暇活動が変容を迫られたことが明らかになった。9年連続で参加人口首位だった「国内観光旅行」が5400万人から37・2%減の3390万人で4位に下がるなど、観光・行楽部門を中心に様々な分野で極めて大きなダメージを受けた。一方、外出自粛による〝巣ごもり消費〟で在宅レジャーが伸びた他、3密を気にせず楽しめると人気が高まった分野もあったという。
2020年の余暇市場は55兆2040億円で前年比23・7%減と大幅にマイナス(3年振り減)となった。同時期の国内総生産(支出側)が20・7%減、民間最終消費支出が19・1%減であるのに対し、余暇市場の落込みは大きい。感染拡大防止のための休業要請を受けた臨時休業や、全体的な人流の抑制、収容人数の制限などが響いたものだ。

部門別には娯楽が21・8%減の38兆3610億円、趣味・創作は9・5%減の6兆8190億円、観光・行楽は43・7%減の6兆5050億円、スポーツは15・9%減の3兆5190億円となっている。
スポーツ部門ではコロナ禍で8年連続のプラス成長が止まった。近年成長著しかったスポーツ観戦が激減。東京オリパラ延期・大会中止が相次いだ。そうした中でスポーツ自転車とゴルフ練習場は数少ない成長分野となったとまとめている。その練習場については3密の心配がない身近な運動場所としてプラス成長したという。

ゴルフ関係では、20年のゴルフ参加率は5・3%でゴルフ人口は520万人となり、前年比では参加率で0・5ポイント、人口で60万人の大幅減となった。ゴルフ人口は16年に前年比27・6%減の550万人となり業界を震撼させたが、コロナ禍によりそれをも下回る推測結果となった。
ただし、ゴルフコースでのプレー回数は前年比1・6回増の14・9回、年費用は7900円増、5・5%増の15万1500円となった。
ゴルフ練習場の参加率は前年比0・1ポイント減の5・4%となり、ゴルフ練習場人口は20万人減、3・6%減の530万人となった。練習場人口は同調査で最少を更新したが、20年夏以降は〝特需状態〟となっていることから21年に回復するのは間違いないだろう。コロナ禍でもプレーニーズは強かったもので、参加希望率ではコース8・0%(前年7・3%)、練習場7・4%(6・4%)と前年を上回った。

ゴルフ関連の市場規模は、ゴルフ場は18・6%減の7180億円、ゴルフ用品は7・8%減の3170億円で記録に残る1998年以降でともに最少、ゴルフ練習場は4・0%増の1300億円で2年連続増加(近年の最少は18年の1240億円)となった。スポーツ部門の22項目中、プラス成長となったのはゴルフ練習場と5・9%増で2710億円のスポーツ自転車の2つだけだった。

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※「ゴルフ特信」第6709号より一部抜粋

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