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2021.06.22
2021/6/22 景気ウォッチャー4月DI、現状、先行きとも標準の50

内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和3年4月調査が、13日に公表された。変異株の猛威や大都市圏で3度目の緊急事態宣言発出など新型コロナウイルスの影響が依然続くものの、景気判断DIはゴルフブームに後押しされて現状、先行きとも標準の〝50〟となった。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は6地域(3月5地域)計8人(7人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は3人(2人)、〝変わらない〟は3人(4人)、〝やや悪くなっている〟は1人(0人)、〝悪くなっている〟は1人(1人)という結果だった。独自にDIを算出すると、4月は50・0となり、前月と同じ数値となっている。

〝やや良くなっている〟と判断したウォッチャーは、「来客数が一昨年並みに戻ってきている」(北関東地域、総務担当)、「このところ入場者は順調に推移している。天候に恵まれていることもあるが、コロナ禍においても入場者数は好調である」(東海地域、支配人)など、ゴルフ場入場者数の増加を理由に挙げている。反対に〝やや悪くなっている〟をみると、南関東地域のウォッチャー(経理担当)は入場者動向が比較的高稼働率で推移しているとするものの、企業主催のコンペや接待の減少、新型コロナ感染を警戒する高齢層のプレー控えへの懸念の方が勝っている。
一方、『先行き判断』は、6地域(3月6地域)計8人(9人)が回答している。〝良くなる〟は0人(1人)、〝やや良くなる〟は3人(3人)、〝変わらない〟は3人(3人)、〝やや悪くなる〟は1人(0人)、〝悪くなる〟は1人(2人)。この結果、先行きDIは50・0で前年に比べ2・8ポイント(以下、P)下落している。

昨年4月は新型コロナウイルス感染拡大に伴う初めての緊急事態宣言発出で、今に比べると緊迫感があり、DIが現状が〝ゼロ〟、先行きが〝9・5〟とかつてない数値となった。今年4月はそれから1年が経ち、新型コロナの感染状況が収まるどころか変異株が猛威をふるい、全国的に感染者数が再び増加の傾向にあるが、3密回避のプレー環境に加え松山英樹プロのマスターズ優勝によってゴルフへの注目度が高まり、ゴルフ場入場者数が増え、良いと悪いが均衡を保っている様相だ。
なお、業種全般の4月のDI(原数値)は、現状判断が39・4で前月比10・1Pの下落、先行きが41・5で同7・1Pの下落となっている。

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※「ゴルフ特信」第6655号より一部抜粋

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