一季出版株式会社

2021.05.26
2021/5/26 2月家計調査、20代のプレー増加続く・用具は爆買い

先ごろ総務省統計局がまとめた2021年2月の「家計調査」(家計収支編)によると、収入は0・4%減少(実質0・1%増加)し、消費支出は7・1%減少(6・6%減)した。
ゴルフ関係でみると、二人以上世帯の2月の消費支出は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり8回で前年同月の9回と比べ11・1%減、1世帯当たり支出平均は537円で前年同月の539円より0・4%の減少となった。これで頻度、支出とも3カ月連続の減少となった。一方、2月のゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり1回と前年同月と同程度、1世帯当たりの支出平均は138円で前年同月の77円より79・2%の増加となった。これで支出は5カ月連続増となっている。

2月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が前年同月と同じ14回と断トツで、70歳以上も11回と1月の9回に比べ増えた。次に多いのが29歳以下の6回で、50代4回、40代3回、30代2回と、昨年夏以降一番伸びていた30代が2月の増加率は上々だが回数は一番少なかった(ただし30代の頻度は昨年7月から8カ月間マイナスなし)。40代も昨年12月から3カ月連続で頻度が対前年を下回り元気がない。
料金支出では2月も60代が1183円と突出しており、70歳以上567円、50代295円、29歳以下211円で続いた。ゴルフプレー料金に関しては60代は昨年7月以降、8カ月連続増加が続き、29歳以下は5カ月連続増加と目立っている。1~2月を単純集計するとプレー料金は29歳以下が頻度で83・3%増、支出金額で113・7%増、60代は頻度で10・7%減も支出では50・5%増と元々支出金額が多いだけに市場をリードしている。

また、ゴルフ用具支出では頻度で50代と29歳以下が2回で並びトップだが、支出金額は29歳以下が799円で断トツにトップとなった。1月に562円で断トツにトップに立った40代は18円と世代間で最も少なく、数カ月後のゴルフプレー爆発にも期待が持てなくなった。ただ今回は50代が用具の支出も274円で爆発的に増加した。1~2月を単純集計するとゴルフ用具のトップは2月の799円のみ計上されている29歳以下で、前年同期の1~2月は支出平均がゼロだっただけに断トツの勢いだ。40代も1月の貯金で支出金額は580円で2位、50代は2月の貢献で396円で4位とゴルフ用具に関しては〝餅つき相場〟のように月によって元気の良い世代が生まれている。

唯一、気がかりなのが昨年ゴルフ関係支出の回復をリードしていた30代が多少元気がなくなったことだが、先行指標的なゴルフ用具支出を見れば爆発的な29歳以下と、強固な成長を見せる60代を両輪にして好循環が続きそうだ。用具支出金額でみると昨年は2月に30代が370円を記録したのが最高。今年はすでに1月に40代が562円を記録し追い抜いたが、2月に29歳以下がこれを軽く追い抜いた。29歳以下、特に24歳以下が高くなっており、プレー料金面でも20代前半の進撃がこれから続きそうだ。

関連記事:2021/5/3 1月家計調査、宣言下で低迷も若者は用具支出でも突出

※「ゴルフ特信」第6642号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら