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2020.04.23
2020/4/23 ゴルフ場は大型コンペ自粛もプライベートが伸びる?

政府からの要請でイベントの自粛が始まっているなか、東京都では3月中旬からの桜の花見シーズンを控えて、3月3日に「都が管理する都立公園、都管理河川の河川敷等において、お花見時期は混雑が予想されることから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、飲食を伴う宴会等の利用をお控えいただきますようお願いいたします」と発表した。
都では3月中旬頃から3月末頃まで、職員らが園内を巡回し、宴会をしないよう呼びかける方針。発表では続けて「なお、散策しながらお花見を楽しむ際にも咳エチケットの徹底等、感染拡大防止への取組をお願いいたします」とし、散策でのお花見そのものは規制しないが、屋外であっても飲食を伴う宴会は行わないようにと、線引きを行った。

ゴルフ場でも桜の名所が多いが、屋外であっても飲食提供のイベントは開催しずらい状況となりそうだ。逆に屋外で大勢の人が同時に飲食しなければ、プレーしながら花見を楽しめるゴルフ場は貴重な場所になるだろう。
ところで、ワンウェイGC(18ホール、茨城県)にて2月19日に新型コロナウイルス陽性反応者がプレーしていたことが発覚したが、プレー後2週間が過ぎて、対応した従業員等に感染者は出なかったとしており、同GCでは少しホッとしたようだ。期間中に体調を崩した従業員も検査して、感染していないことが確認できたという。この2週間で少なくともゴルフ場を起因としたクラスター(患者集団)は発生しなかったことになる。厚労省のHPでは3月5日時点で茨城県の感染者は報告されていない。
同ゴルフ場でなくとも、大規模コンペやパーティのキャンセル等が増えているようだが、むしろ他にすることがないとプライベートのゴルフは増えていると話すゴルフ場関係者もいる。

閣僚の一人が自粛要請の日にゴルフをしていたことでひんしゅくをかっており時節柄大げさにはアピールできないが、咳エチケットの徹底等、感染拡大防止を呼びかけて営業することは健康、経済活動の維持のためにも必要だろう。
政府・与党は3月10日に第2弾となる緊急対策案を発表する予定。また強制力のある特措法を13日にも参院で可決、成立させたい考えとも報道された。3月15日には基本方針で定めた2週間が過ぎるので、発生状況も気になる。
ちなみに自治体によっては、①「うつらない」、②「うつさない」、に加えて、③「(医療機関を)つぶさない」と、医療機関を守ることが大事と説明している。インフルエンザは国内で年に約1万人の死亡者が出ており、今年度の患者数は例年の1千万人より少ない現在約700万人だが、週に20万人以上が医療機関で受診しており、コロナの比ではないのだ。冷静な対応が求められるところだ。

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※「ゴルフ特信」第6486号より一部抜粋

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