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2019.12.10
2019/12/10 新東京都民ゴルフ場(東京)ゴルフ場復活はゼロではない

荒川河川敷の新東京都民ゴルフ場(9ホール、東京都足立区)が台風19号の影響で冠水し、復旧不可能としてゴルフ場の営業再開を断念したことを報じたが、その後の足立区への取材でゴルフ場としての存続可能性がゼロではないことがわかった。
同ゴルフ場は荒川河川敷の占有許可を足立区が国土交通省から取得して、ゴルフ場事業者である㈱新東京都民ゴルフ場に管理を委ねていた。今回、事業者がゴルフ場の営業再開を断念したことで、当地でのゴルフ場運営事業者は不在となることから、今後の利用については区としても白紙の状態だという。

足立区みどりと公園推進室みどり推進課の小林裕幸課長によると、区では同河川敷を使って野球場やサッカー場(通常整備は区のシルバーセンターが協力)として区民に利用してもらっており、これらの地区は区の予算で整地して利用を再開する方針としており、年度末までに終了したいという。
ただし、ゴルフ場についてはゴルフ場に必要なものは事業者が用意する前提であり、区がゴルフ場再開のため復旧工事を行う予定はないという。もっとも、事業者が営業断念を表明した現時点での今後の方針は未定としており、仮に跡地を整備してゴルフ場運営を目指す事業者が出てきた場合には話に応じるという。
その際には、国土交通省の意向を聞いたり、周辺住民や区民の意見を聞くことも考えているという。ゴルフ場部分の占有を申請しない選択肢もあるとしている。

仮にゴルフ場を復活させるとしたら、鹿浜橋の下流部分と同じように土をカサ上げし、窪地のように水が溜まりやすい構造を変える必要があるようだ。
元の東京都民ゴルフ場は上田治氏の原コース設計。河川敷ではないが同じ上田治氏が設計した茅ケ崎ゴルフ場(9ホール、神奈川県)は運営事業をGDOのグループが引き継ぎ、存続する方向で固まってきており、都民ゴルフ場の復活があるとすれば話題となりそうだ。

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※「ゴルフ特信」第6439号より一部抜粋

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