一季出版株式会社

2019.08.13
2019/8/13 レジャー白書2019、ゴルフ人口前年同の670万人

公益財団法人・日本生産性本部(東京都千代田区)の余暇創研は7月18日に「レジャー白書2019」(定価7000円、8月6日発売予定)の概要を発表した。余暇活動調査は2019年1~2月に全国15~79歳の男女を対象にインターネット調査(有効回収数3226人)で行った。
同白書によると2018(平成30)年の日本の余暇活動は、①多くの種目で参加人口が増加、②余暇関連産業・市場の動向ではインバウンド効果に加えスポーツ部門も堅調--と報告。余暇活動では8年連続で「国内観光旅行」(5430万人)がトップとなり、以下、「外食」、「読書」、「ドライブ」、「映画」など上位種目のほか、多くの種目で参加人口が増加したという。順位を上げたのは「ウインドウショッピング」(13位→9位)、「SNS、ツイッターなどのデジタルコミュニケーション」(17位→14位)、「園芸、庭いじり」(16位→15位)などとなっている。

1人当たりの平均参加種目数は2015年から2017年にかけて減少傾向にあったが、2018年は前年比0・7種目増加し12・4種目となった。特に男性10~30代などで参加種目数が増加、男性20代ではゲーム関連の参加率が上昇した。
余暇創研では、「働き方改革で若い人の労働時間が減り、所得も増え、参加種目数が増えた。ただし支出はそれほど増えていないのでまだ本格的な増加ではないようです」と分析している。男性20代は映画、テレビゲーム、ドライブ、30代はドライブ、ジョギングなどの上昇が顕著で時間とお金での〝ゆとり〟が増えたようだ。

一方、ゴルフ関係では18年のゴルフ参加率は6・7%、ゴルフ人口は670万人で、17年と変更なかった。このゴルフ人口は2016年に前年比27・6%減の550万人となり業界を震撼させたが、17年に21・8%増となる670万人と回復し、これが2年続いたことで業界も落ち着きを見せるかも知れない。ゴルフコースでのプレー回数は前年比1・4回増の14・2回、年費用は2800円増、2・0%増の14万3300円とアクティブ化した。
ゴルフ練習場の参加率は前年比0・3回増、4・8%増の6・6%となり、ゴルフ練習場人口は30万人増、4・8%増の660万人となった。

余暇市場全体の市場規模は前年比0・1%増の71兆9140億円でほぼ横ばいであった。ただし市場規模が突出して多いパチンコ・パチスロはここ何年か規制の関係で縮小しており、これを除くと5年連続のプラス成長になったという。観光・行楽が4・1%増とインバウンド効果でホテルが伸びたが、旅館は停滞した。
スポーツ部門はアウトドア、フィットネス、ランニングが堅調であったが、市場規模の大きいゴルフ関連は厳しかったという。

今回の速報段階では、ゴルフ関連の市場規模に関してゴルフ場が160億円減、1・8%減の8540億円、練習場が30億円減、2・4%減の1240億円となったが、ゴルフ用品は50億円増、1・5%増の3430億円と唯一伸びている。
世代別動向など詳細については、レジャー白書発行後に紹介する。
ちなみに、スポーツ庁の2018年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(18~79歳の男女2万件調査での「ゴルフ(コースでのラウンド)」参加率は7・4%で人口は700万人程度と想定されたことから、今回のレジャー白書は似通った調査結果となっている。

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※「ゴルフ特信」第6400号より一部抜粋

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